Office2000は買いか

7/9に、マイクロソフトからOffice2000が発売になった。エクセル、ワードなど、一連のOffice製品のフルモデルチェンジである。このモデルチェンジの目玉は、各アプリケーションのファイルが、Web形式で保存できるということだ。この主な目的は、企業内のクライアント・サーバーシステムやイントラネットに対応できるように、との意図があるらしい。では、個人ではそれほどメリットがないのだろうか。
 まず、当然のことだが、Web形式で保存できるということは、簡単にホームページ(以下HP)を作ることができる、ということだ。もちろん、本格的なHPを構築するには、FrontPageやhomepageビルダーなどのソフトが必要だが、簡単なものであれば、ワードで対応できるだろう。僕は、ここから先のことについて注目したい。
 つまり、自分のデータをHP化し、アップロードしておけば、いつでもどこでも、インターネットを利用して、そのデータを取り出せる、ということだ。取り出すだけなら今までと変わりない。それを加工できるところに、今回のWeb化は意義があると思う。FTPソフトを使って、修正したデータをアップすれば、ファイルの二重化が避けられる。今までなら、元のパソコンのデータをコピーして持ち出し、会社や出先などでファイルを同じ名前で保存する。今度は元のデータを加工し、上書きする。こうなると、ファイルの統一化はかなり困難だ。ファイルが常に一カ所に保存されていればそういうことはないのだが、フロッピーでデータを持ち歩いていた人は、こういう経験をした人が少なくないはずである。プロバイダのHPサービスを利用すれば、このファイル格納場所が1カ所で集中管理できる。その箇所が、プロバイダのサーバーであることを理解できるだろう。バックアップをとらなくていいのもありがたい。
 データは、たとえエクセルのファイルでも、インターネットエクスプローラー上で加工が可能だ。今までおっくうだった、ファイルのHTML化が、通常のファイル保存と同じようにできることも評価できる。とくに、表は思うようにならないことも多々あったが、エクセルのこの機能を使えば、表も簡単にweb化できる。
 このように考えていくと、今回のOffice2000は、僕にとってかなり「欲しいもの」となってしまうのである。パソコンには、できるだけ金をかけたくないのだけど。