オーディオ+ナビは2DINスペースでは足りないのです!

 この十年でのカーオーディオに関する進歩はめざましい。私が免許をとった十年前といえば、CDチャンジャーが出始めていた頃だが、当時CDプレイヤーをつけているクルマなどごく少数で、ほとんどの人は1DINデッキアンプに4スピーカーを組んでサウンドを楽しんでいた。それがCDは当たり前となり、カーナビが普及し初め、カセットの代替えとしてDATとMDが地味な競争の末MDが勝利となり、序々にカセットデッキの領域を侵しつつある。さて、いまやオーディオは残るメディアをめざして戦国時代といった様相を呈しているが、これからカーオーディオを組むとしたらどんなシステムがいいのだろう。自分が持っているソフトの環境を照らし合わせて考えてみた。まずカセットはやはり現時点では手放せない。MDはカセットに代わる有力候補だが、いかんせんディスクが高すぎる。いま持っているカセットのソフトをすべてMDに録音し直すなんていくらお金があっても足りない。CDも必要だろう。これもすべてMDに録音というのは現実的でない。といつつ、最近借りてきているレンタルCDはすべてMDに落とし込んでいるのでMDプレーヤーも外せない。カーナビはまだ過渡期と思うが、いま買うなら絶対DVDだ。検索のスピードがCD−ROMとでは話にならない。モニタは7インチくらいが妥当か。
 さて、これらのハードをどうやってクルマに積むか。我が愛車のデミオは、セパレートの1DINスペースが2つ。これに、デッキとCDプレーヤー、MDプレーヤーにカーナビ、そのモニタ。おい! いったいどうやって組み込むんだっ!! これはどういうことなのだろう。免許取ったころは空いたDINスペースには千五百円くらいの小物いれで誤魔化していたというのに。カセットデッキは必然的に1DINを占領する。ならば残りの1DIN。CDとMDはチャンジャーという手もあるが、前のクルマでチャンジャーをつけていたとき、ディスク交換の煩わしさに辟易した。いまの愛車にはシングルプレーヤーを付けている。しかし、MDのオリジナルソフトのことを考えると優先順序としてはMD。よってCDはチャンジャーにしてラゲッジに据え付け。ナビはシート下にでもつけてモニタを立ち上げる。しかし、あんまり使いやすそうじゃないな。他の国産車を見ても、モニタがポップアップになって収納できる以外は、どのクルマでも問題は解決しないみたいだし。根本的にオーディオ関係のスペースが不足している。背の高いミニバンなど、トラックみたいにルーフに付けることできないのかな。けっこう格好いいと思うんだけど。それとも、自分が欲張りすぎてるんでしょうか。皆さんは昨今のオーディオ事情、どう思われています?
(driver '98/9/5号掲載)