車中泊の場所

 学生時代は、漁港であろうが道端であろうが、スペースがあればどこにでもクルマを止めて寝ていた。さすがに、家族を持ち30歳を越えたいいおっさんが、道端でガーガー寝ているわけにもいかない。基本的に、安全で他人に迷惑をかけない場所という最低限のことは注意しなければならないと思っている。
 最近は道の駅が増えてきたので、これをよく利用する。なんといっても、トイレを備えているのがありがたい。朝の洗顔もできるし、自動販売機もある。道路わきのパーキングだと、居眠りのクルマが突っ込んでくるかもしれないというリスクがあるが、ここではそんな心配もない。
 道の駅がないときは、高速に乗ってパーキングエリアに行く。たまに車中泊のためだけに高速に乗ることもある。理由は道の駅と同じだ。
 本来は、もっと気楽に思うところで泊まりたいのだが、やはりきちんとした場所でないと家族が心配するので、できるだけこれは守るようにしている。
 そのどちらもがない場合は、大きな公園の駐車場。ただし、夜は閉まっていることもある。海沿いなら海水浴場。夏は混雑しうるさいが、海水浴シーズン以外は呑気に泊まれる。指定区間の国道なら、洗面所つきのしっかりしたパーキングがあることも。こちらは地図に載っていないので、知っているか偶然出くわすことに期待するかのどちらかになるが。
 そして、どの場所で泊まるにしても、前夜のうちに翌日の朝食を買っておくほうがいい。僕の場合、基本的にパン、あるいはカロリーメイトとミネラルウォーター。夜にのどが乾いたときは、ジュースなどよりこちらのほうがいい。「起きてからコンビニ行けば」という考えもあるが、起きてすぐ運転するのは危険。洗顔をして朝食を食べ(自販機にホットコーヒーがあれば当然飲む)、歯磨きをしてスッキリした気分で走り始めたい。こんなことを望むようになったのも、就職してから。やはり若さは内面から失われているのかもしれない。
(99/9/9記)

車中泊に道の駅はとても便利