旅の手段〜フェリー

 時間があるなら、ぜひゆっくりと船旅を楽しみたいものだ。船の長所は、何といっても「広い空間」である。船ほどくつろげる交通手段もない。そして、日本でクルマと人を同時に運んでくれる交通機関は船しかない。これは、ドライバーにとって、ひじょうにありがたい。瀬戸内海に3つの橋がかかっても、フェリーが数多く運行されているのは、経済性と休息時間確保が両立されているからだろう。宇野高松間のフェリーの多さは、橋がかかってもフェリー需要が根強い証拠だろう。
 船旅でしか味わえない、あの独特の旅情は、ここであらためて説明するまでもないだろう。その旅情が恋しくなって、なおさらフェリーで旅してみたいという思いがつのる。
 冒頭に「時間があるなら」と書いたが、フェリーを利用する機会が少ないのは、時間的な問題より経済的な問題だ。あくまでも僕の場合だが。関西から四国へ行くなら、フェリーもそれほど遅くはない。体を休めることができると考えれば、利用価値は高いというもの。ただ便数が少ないので、乗船時間が合わなければ「橋の利用」となるのだけれど。
 九州へ行くなら、ほんとはフェリーを使いたい。高速を走っていくのは、エネルギー消費の点から考えて、できれば避けたい。(30歳になって体力低下を痛感する) けれど、クルマを運ぶとなると、これがけっこうな出費になる。
 結局、時間というより費用の問題だ。移動に時間がかかっても、大阪から門司まで約500km。これくらいの長距離になると、フェリーで寝てる間に移動し、目的地では朝から活動できるというほうが、よっぽど効率がいい。
 航送料金、もっと安くならないかな。
(99/6/4)