国道奔走記〜‘97中国地方周遊



<深夜の国道179号で珍客出現>
20日の夜11時半、家を出る。行きは出来るだけ一般道で西へ向かうことにした。まずは阪神高速で守口〜湾岸と走り継ぐ。神戸線から第二神明、加古川バイパスと順調に進み、姫路バイパスの別所PAで小休止。太子竜野バイパスの福田で降りR179へ。ここは学生時代何度も走ったことのある道だ。夜中なので寄らなかったが、新宮に道の駅ができていた。交通量はかなり少ない。
三日月町付近を走っているとき、突然イノシシが出てきた。深夜なのでほとんど交通量がないにもかかわらず、こういうときに限って対向車が現れた。プラドは飛び出したイノシシにに気づき急ブレーキをかけた。ヘッドライトの前に白煙が立ち上がる。が、イノシシ君僕の車の脇を走り去り、無事林の中へと消えていった。

人形峠鳥取県側 標高は583m

龍野市を過ぎるとコンビニ等は一切ない。自動販売機でホットコーヒーを入手する。静かな夜だ。エンジンを止め、外に出て熱い液体を喉奥まで流し込む。疲れがでてきたので美作ICから中国道にのり、勝央SAで仮眠することにした。午前3時。かなり冷えている。シュラフを広げ、2時間ほど眠ると空は白んでいた。走り始めたものの、少し眠気が残っていたので、次の二宮PAで再び横になるが、そうすると眠れない。20分ほどでまた走り出し、院庄で再びR179へ。

<院庄I.Cから再び国道179号で北上>
北へ向かうに連れセンターラインがなくなったりするが、おおむね2車線で走りにくくはない。沿線は奥津温泉までバイパス工事中で、方々にその工事の様子を眺めることが出来るが、この様子では完成はかなり先のようである。共同浴場もある奥津温泉を過ぎるとまもなく人形峠だ。ウランの採掘で有名だが、今はトンネルにてさほどのサミット越えの感覚もない。岡山・鳥取県の両トンネル出口にはパーキングスペースがある。そのトンネルを抜け、坂を下っていくと、道の駅「三朝楽市楽座」があるが、早朝のため閉まっていた。写真を撮っただけで北進を続ける。
倉吉市街に入り、未走部分のR313へ移る。ここからR9合流まではセンターラインがないところもあるのんびりした区間。山陰本線の踏切をこえるとR9との合流部であるが、信号はなかった。道の駅「北条公園」に寄る。遅めの朝食をとることにした。そのつもりだったので、手前のコンビニで仕入れた菓子パンをほおばる。さすが幹線国道だけあって、トラックが数多く停車していた。ここから米子まで道の駅が続く。広々としたR9を西進すると、約5kmくらいで「大栄」、さらにそこから約10kmで「ポート赤碕」がある。いちばんレジャー色の強いのはポート赤碕だ。ここでしばらく休憩。すぐ後ろを山陰本線が通っており、ちょうど東京発の寝台特急「出雲」が通過した。
ちらちらと右に海、左に大山を臨みながら、クルマが混んでくると米子も近い。心残りだったR9の鳥取県内の未走区間、倉吉・鳥取間を走り、これでR9の残走区間は山口県内の一部だけになった。R431を経由してR181へ。南下するに従って交通量は減っていく。今日は曇り空のため、大山も雲をかぶったままその全容を現してくれない。日野川沿いに進むこの道はJR伯備線とも併走している。溝口で給油。
366km  24.6g  燃費14.9km/g


<国道183号と432号>
 日野町の根雨でR180にはいり、ますますクルマの量は減っていく。R183は未走区間。すぐに日野町から日南町にはいる。ハイペースに進めるが、食事ができるところが少なそうなので、鍵掛峠の手前で手打ちそばを賞味する。鍵掛峠は「かっかけとうげ」と読む。
広島・鳥取も中央分水嶺だが、思ったほどきつくない。R314と少し重複する区間を過ぎればまた単調な道となる。庄原でR432と合流。R183はこのまま三次まで続き、R54に吸収されて広島までが正式な区間であるが、今日はここからR432を南下する。R183の残りは次の機会にしよう。
すぐに総領町の道の駅「リストアステーション」に着く。ガラス張りのきれいな建物である。ここで小休止。30分ほど眠ってしまった。ここからも単調で、これといったポイントもなく甲山町に辿り着いた。R184で尾道ICにはいり、そこから山陽道で帰路に就いた。今日は明石の実家に泊。

422km  28.9g  燃費14.6km/g

総走行距離 788km 
総ガソリン使用量 53.5g  
燃費 14.7km/g
(旅行日97/09/21)

国道482号 鳥取県三朝町