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 車中泊について

 
 旅に出ると、宿泊はだいたいクルマの中である。愛車のデミオは、リアシートもリクライニングするので、寝やすいフラットな空間が得られる。この機能がなければ、デミオを選んでいなかったかもしれない。
 快適に車中泊をすごすには、それなりの準備をしたほうがいい。
 まず寝具。毛布かシェラフということになるが、僕は毛布をクルマに常備している。寝るとき以外でも、スタックしたときなど役に立つからだ。寒い時期はシェラフを持っていく。クルマは鉄の固まりだから、冬はかなり冷え込む。毛布を敷き、その上でシェラフにくるまって眠る。僕が愛用しているモンベルのバロウバックという製品は、通気性もよく快適である。キャンプでもずいぶん世話になった。使い心地がいいので、僕のキャンプ仲間は全員バロウバック派だ。
 寝る場所を決めてエンジンを止めると、すぐ寝ずに、くつろぎタイムにはいる。今日1日の成果をメモ書きしたり、ビールを飲んで闇に潜む景色を想像したりする。
 こういうくつろぎの時間を快適にするため、僕は蛍光灯の懐中電灯とクーラーボックスを持っていく。前者については、ルームライトで代用という手もあるが、蛍光灯のほうが明るくていい。バッテリーを気にしなくてもいいし。後者はビールを冷やしておくため。そんなに何本も飲むわけではない(ちなみに僕は、どちらかというと下戸なので1本だけ)ので、冷却効果も考えてボックスは小さめのほうがいい。もちろん冷却剤は家から持っていく。ないときはコンビニで氷を買う。
 明日走るルートを、地図を見ながら考え、ゆっくりビールを流し込む。あては、だいたいスナック菓子だ。そうやって、見知らぬ土地で過ごす、ひとりだけの夜が更けてゆく。
                             (99/5/31)