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Adobe Photoshop Elements のヘルプ
 
カラーマネジメント
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カラーマネジメントにより、デジタルカメラ、スキャナ、モニタおよびプリンタの間でカラーの一貫性を保つことができます。また、アプリケーション、モニタ、オペレーティングシステムの種類が異なっても、同じカラーを表示させることも可能です。
 
コンピュータグラフィックスを作成するときにカラーを再現するために使用する機器類(スキャナ、カラーモニタ、プリンタなど)はデバイスと呼ばれます。各種のデバイスは、それぞれ異なったカラー範囲(色域と呼ばれます)を再現します。同じ画像でも、違うデバイスで画像を表示したり出力したりすると、カラーの再現にずれが生じたり、場合によっては大幅に変化してしまうこともあります。カラーマネジメントでは、カラーは、あるデバイス(例えばモニタ)から別のデバイス(例えばプリンタ)にマップされます。カラーをマップすることにより、モニタは、プリンタが再現できるカラーを確実に表示します。
 
カラープロファイルを画像に埋め込む、つまりタグ付けすることによって、画像出力時のカラーの外観を定義できます。埋め込んだプロファイルを変更すると、カラーの外観も変わります。プロファイルが埋め込まれていない画像を、タグなし画像と呼びます。これはカラーマネジメントの対象になりません。
 
カラープロファイルが埋め込まれている画像に対しては、各デバイスがそのプロファイルを認識し、プロファイル内の設定に従ってカラーを表示します。これによって、すべてのデバイスでカラーの外観が同じになります。
 
 
カラーマネジメントの設定
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Photoshop Elements では、カラーマネジメントを使用する画像を簡単に作成できます。
 
カラーマネジメントを使用する画像を作成するには:
 
画像ファイルを開いて、次のいずれかの操作を行います。
Windows および Mac OS 9.1、9.2 で、編集/カラー設定を選択します。
Mac OS X で、Photoshop Elements/カラー設定を選択します。
次のいずれかのカラーマネジメントのオプションを選択します。
「カラーマネジメントなし」を選択すると、画像にカラープロファイルは埋め込まれません。
「限定されたカラーマネジメント(Web グラフィックに最適)」を選択すると、Web 向けに最適なカラープロファイルが埋め込まれます。
「完全なカラーマネジメント(プリントに最適)」を選択すると、プリントに最適な標準 ICC カラープロファイルが画像に埋め込まれます。埋め込まれるカラープロファイルは、画像のカラーモードによって決まります。
「OK」をクリックします。
ファイル/別名で保存を選択し、別名で保存ダイアログボックスで「ICC プロファイル」(Windows)または「カラープロファイルの埋め込み」(Macintosh)を選択します。
画像の保存の概要の説明に従って画像の保存を終了します。
 
モニタのキャリブレーション
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カラーマネジメントと正確な ICC プロファイルを使用すると、モニタに表示されるカラーの信頼性を高めることができます。ICC モニタプロファイルを使用することで、モニタのカラーバランスを整え、モニタのグレーをできるだけ中間調に近づけ、異なるモニタ間で画像表示を標準化することが可能になります。
 
Windows では、Adobe Gamma ソフトウェア(Photoshop Elements とともにインストールされます)を使用して、モニタプロファイルを作成できます。Macintosh では、Apple® キャリブレーションユーティリティを使用して、モニタプロファイルを作成できます。プロファイルを作成するには、キャリブレーションユーティリティを 1 つだけ使用します。複数のユーティリティを使用すると、カラーが不正確になる場合があります。
 
関連項目:
 
モニタのキャリブレーション設定について
キャリブレーションの準備
Adobe Gamma によるキャリブレーション(Windows)
 
モニタのキャリブレーション設定について
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モニタのキャリブレーションの際には、通常はあまり行うことのないビデオ設定の調整が必要です。モニタプロファイルでは、ビデオ設定を使用してモニタによるカラーの再現を精密に指定します。
 
明るさ・コントラスト
 
表示照度の全般レベルと表示照度の範囲です。これらのパラメータはテレビの場合と同じ役割をします。
 
ガンマ
 
中間調の明るさの値です。モニタが生成する、黒色から白色までの値はノンリニアです。つまり、値をグラフで表すと、直線ではなく曲線になります。黒色と白色の中間点までの曲線の傾斜はガンマ値によって定義されます。ガンマ値を調整すると、モニタのブラウン管などの出力デバイスのノンリニア色調再生が補正されます。
 
RGB 色度座標
 
カラーを放射するためにモニタが使用する値です。蛍光体が異なると、カラー特性も異なります。
 
白色点
 
最高輝度のレッド、グリーン、ブルーの蛍光体により白色が生成される座標です。
 
 
キャリブレーションの準備
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キャリブレーションを開始する前に、以下の準備が必要です。
 
モニタのカラー表示を 16 ビット以上にします。
RGB 値に 128 を指定して、デスクトップに中間調のグレーだけが表示されるように設定します。詳しくは、使用しているオペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。
キャリブレーションを開始する 30 分以上前にモニタをオンにしておきます。モニタのウォームアップが十分でないと、カラーが正確に表示されない可能性があります。
 
 
Adobe Gamma によるキャリブレーション(Windows)
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Adobe Gamma を使用して作成する ICC プロファイルでは、キャリブレーション設定を使用して、モニタで再現されるカラーを指定します。
 
Adobe Gamma を使用するには:
 
Adobe Gamma ユーティリティを起動します。Adobe Gamma は、コントロールパネルフォルダか、ハードディスクの Program Files\Common Files\Adobe\Calibration フォルダにあります。
次のいずれかの操作を行います。
Adobe Gamma ユーティリティの操作手順を画面に表示するには、「ステップごと(ウィザード)」を選択し、「OK」をクリックします。カラーマネジメントを初めて使用する場合は、このオプションを推奨します。このオプションを選択した場合は、画面の指示に従って操作します。可能な場合はモニタの初期設定のプロファイルから作業を開始し、そのプロファイルに固有の名前を入力します。Adobe Gamma ユーティリティを終了するときには同じ名前でプロファイルを保存します(初期設定のプロファイルがない場合は、モニタのメーカーに適切な RGB 色度座標を問い合わせます)。
一度にすべての設定を行うには、「コントロールパネル」を選択し、「OK」をクリックします。このオプションは、カラープロファイルの作成経験がある場合に適しています。
Adobe Gamma ユーティリティのコントロールパネルでの作業中は、いつでも、「ウィザード」ボタンをクリックしてウィザード画面に切り替え、コントロールパネルと同じ設定のオプションを、ウィザードの指示に従って 1 つずつ設定できます。