【写真関係資料 目次へ】
●●●CCDのはなし●●●
以下出典
●高画素化とは、実は……
CCDの大きさはよく『1/1.8型』や、『1/2.7型』という形で表記される。
もし、300万画素と600万画素のCCDが同じ大きさであった場合、600万画素のデジタルカメラのほうがノイズの多いものとなる可能性も充分にある。
ここでは1/1.8型のCCDを例に挙げてみよう。
1/1.8型のCCDは300万画素からデビューし、400万画素、500万画素、そして600万画素と順調に高画素化が続いてきている。
全体の大きさが変わらずにイメージセンサの数が倍になっているということは、素子の大きさが半分になったということなのだ。
CCDを高画素化する概念図。ひとつひとつの素子の大きさが半分ていどになっている。
●高画素化がなにを及ぼすのか
高画素化によって受光部が半分になると、なにが起きるのか。
ひとつひとつのCCDにあたる光の量が減少することに他ならない。
つまり、感度という面で見れば高画素化によって悪化しているのだ。
これを補正するために、信号を増幅しなくてはならない。そうすると信号だけではなくノイズをも増幅することになってしまう。
いわゆる「s/n比の悪化」が起きるのだ。
●高画素化によってノイズが増える?
画像処理エンジンやレンズがまったく同じであればという前提ではあるが、同じ大きさのCCDを搭載しているのであれば画素数が少ないほうが画質が高いといえる。
もちろん、高画質化すれば一方的に画質が劣化するというわけではなく、解像度が上がるといったメリットも存在する。
また、画像エンジンも高画素化に伴って進化するために、受光部の大きさが半分になったからといってノイズがそのまま倍になるというわけでもない。
しかし、原則として画質は劣化するということはできるだろう。
特にISOを上げて高感度撮影を行うと、ノイズが増加するのは覆いきれない弱点であるといえる。
原則として以下のことを覚えておいておけばいいだろう。
1)高画素化によって得られる光の量は減少する。
2)同じ大きさのCCDであれば、画素数が少ないほうが高画質。
3)高画素化によって高解像度化という利点も存在する。
さて、こういった高画素化、あるいはCCDの小型化(同じ画素数のままCCDのサイズを落とせば、受光部の大きさは小さくなる)によって画質の低下は起きるのである。
しかし、果たしてそれは『絶対的な悪』なのだろうか?
次回はそれを考えてみよう。