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飯沢耕太郎 デジグラフィ

中央公論新社 2004年1月 ¥1500(税別)




 デジタルフォトについて書かれた本。デジタルの長所、短所が解説されているが、結論として何がいいたのかよくわからない。技術としての視点と、芸術としての視点が混乱している。この本を読んでいちばん強く思ったのは、評論家の言葉は写真家の言葉には及ばないということ。説得力という点で、机上で考えたことより実践から生み出されたことのほうが断然強いということ。読むものに伝わってこないのがこの本の最大の短所だと思う。