フィルムからデジタルへ移行の検証 6 (2005.1.26)


 このシリーズを書いていた2003年では、デジタルを管理目的で使っていた。下記の記述にもあるが「中心はフィルム」に据えていたのである。その管理方法について述べたのが「私のデジタル活用術」と題し、2003年3月20日に書いた以下の内容である。

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 これまで書いてきたとおり、デジタルというのは思った以上にデメリットが多い。が、一方でメリットがあるのも事実で、このメリット部分をうまく活用すれば写真ライフはもっと豊かなものになる。そのポイントは、何度も繰り返すことになるが「中心はフィルム」を踏み外さないことである。

 フィルムで撮って、気に入った写真をデジタル化する。これだけのことである。至って単純明快。パソコンが壊れても、ちょっと不便になるかもしれないが写真を撮ることに支障はない。で、そのデジタル化方法と活用についてだが、私の場合、方法についてはフィルムスキャナで読み取り、活用についてはホームページとベタ焼き代用ということになる。
わかりやすいように、後者の活用方法について述べる。

 まず、デジタル化することによって自分の写真を見る機会が格段に増えた。具体的にはホームページに写真を上げて、パソコンを触っている合間に自分のホームページにアクセスし、繰り返し自分の写真を見て反省と次の構想を練る材料にしている。自分の作品を時間をおいて見るということはとても大事なことで、撮ったすぐ後では思い入れ強くて冷静に自分の写真を見ることができない。HPなどを作成しておけば、後で何度でも簡単に自分の写真を見ることができる。おおいに反省できる、というわけである。

 ホームページに上げる前に、どれを上げるかを選別するチェックを行うわけだが、ポジの場合はルーペでチェックする。しかしネガではそのまま見てもいまいちよくわからない。かといって、同時プリントするのももったいない。だいたい今時モノクロを同時プリントするとかなりの出費になってしまう。(暗室は持っていない) そこで、フラットベッドのスキャナを利用してベタ焼きを作る。6コマをまとめてスキャンし、これを6〜7回くり返して1本分スキャンし、今度はこれをA4サイズに配置してプリンターから出力する。私は手頃にできることからWordで作っている。ピントチェックはルーペで見る必要があるが、ある程度の判断はこれでできる。これぞデジタル活用方の王道! 安上がりでとっても便利である。

 ちなみに、スキャナで高解像度取込をしてプリントアウトする、なんてことはしない。フラットベッドのフィルム取り込みなんて画質がしれてるし、やるとすれば色調を整えてハガキ大に印刷し、これを写真屋に持っていって
「こんなふうに焼いてちょーだい」と注文する。見本として使うわけですな。あくまでもプリンターから出したものが本命ではない。

 もちろん、フィルム専用スキャナとパワフルなパソコン、高価なプリンターを使えばかなりレベルの高いプリントができると思うが、出費がかさむので今のところ考えていない。

 このように、デジタルからの出力を最終型と考えていないので、画質はあまり固執しない。というか、フィルム取り込みは初めから期待していない。フィルムの再現幅よりデジタルの再現幅のほうがかなり狭いので、まあ当たり前といえば当たり前である。といいつつも、やはり画質がいいに越したことはないので、要は投資とのバランスである。ベタ焼きを作れることから、私はフラットベッドを愛用している。値段も安かったので。機種はキヤノン8000F。このレポートは別ページで。

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 パソコンの不安定さから来る不安材料として、パソコンが壊れると写真を撮ることができない、というものがあった。現在もそれはあてはまり、サブマシンとしてノートパソコンを買うことで回避した。出費がかさむので迷ったが、こたつでサイトを見たりメールできたり、文書を書けたりとそれなりに活躍しているので満足である。

 スキャンした画像をプリントする、という点ではまだまだである。デジカメで撮った写真をプリントするのにもなかなか満足を得られないのに、スキャン画像ではさらに質が落ちて、気持ちも落ち込んでしまう。

 プリンタを最終出力と考えていないと書いているが、これはプリンタで出したものに対して信頼がなかったこともある。モノクロなどまさしくそうで、現状でもいろいろ悩みは尽きないが、暗室を作る余裕がないのでパソコンとプリンタを駆使している。このあたりも、書き出すと止まらないので別の機会に。

 

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