PMA2004は期待はずれ (2004.2.19)

 アメリカでのPMA2004で各メーカーから様々な新製品が発表されたが、個人的にはココロ動くような商品はあまりなかった。

 エプソンが出品していたレンジファインダーデジカメは、コンセプトとしてはけっこう面白そうだが、画角と価格がどのようなところに落ち着くのだろう? 一説によると、推定価格30万。趣味カメラとしてはちょっと高い。エプソンにはPM-4000PXの後継新機種プリンタを期待していたが、これも発表されなかった。ネット上のウワサでは夏までに出るとか。

 一眼レフはコニカミノルタのCCDシフトによる手ブレ補正が注目を浴びていたようだが、被写体ブレはどうしようもないので、高感度でのノイズ低減のほうが実用性が高いと思う。

 キヤノンのS1PROはまさしくその問題があって、2/3CCDだから高感度ノイズに弱い。ISO400までしか設定がないのは、実用性が100どまりであることを示している。だいたいLレンズで画質を唱うカメラだから、ノイズが多くては話しにならない。28mm画角をカバーしているとはいえ、13万では食指が動かない。

 このように、コンパクト機は常にCCDの問題がついてまわる。一眼レフは画角の問題がある。これらを解消する商品提案はなかった。どれも従来技術の延長で作った商品ばかりである。かなりがっかりの内容であった。

 本日発売の各カメラ雑誌はPMA発表商品の特集をしていた。よく間に合ったものだ。印刷会社はヒヤヒヤものだったのではないか。しかし、ネットでいち早く情報が得られる今、雑誌の情報価値は格段に下がった。ひと昔前は雑誌ぐらいでしかマトモな情報が得られなかったのに、なんとも便利(ある意味怖い)な時代である。

【一覧へ戻る】