back

低床バスの改良を(1996 毎日新聞投稿、1997産経新聞投稿)
 
 最近、都市部のバスを中心に、楽に乗り降りできるように、乗降口のステップを一段、もしくは段差なしの超低床バスが続々と導入されているが、このバスについて改良をお願いしたい。
 ひとつは、タイヤハウスの出っ張りによる座席の減少と、もうひとつは、窓の天地方向の拡大である。床は低くなったが、タイヤが従来と同じサイズのため、室内での占有面積が大きく、その部分は荷物置き場等で対応している。よって座席が減少してしまい、サービスの低下を招いている。路線バスは高速で走ることはほとんどないので、タイヤをもっと小さくできるはずである。もう一方は、窓の底辺の高さが、床高の差ほど低くなっていないので、窓際に座ると非常に圧迫感を感じる。これはコストの影響によるものが大きいのであろう。
 マイカーやミニバイクによる利用者の減少、さらに規制緩和施策による需給調整規制の撤廃など、公共交通機関の大役を担うバスの環境はますます厳しくなる様相である。快適なバスづくりに、メーカー・バス会社共々努力をお願いしたい。