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保健だより NO.02−01  <日常生活こそが運動の場>         
                                      
 健保組合の保健事業として、毎年「生活習慣予防検診」を実施し、異常や    
病気を早めに見つけて産業医や保健婦による保健指導等を実施しているとこ    
ろです。しかし現代のように生活習慣病が重要になってくると、病気になっ    
てからの対策より、病気にならない対策を重視すべき時代になってきていま    
す。                                    
 健康な生活習慣を身につけるためには「喫煙をしない」「飲酒は適度に」    
「定期的に運動をする」「適正体重を保つ」「7〜8時間の睡眠をとる」「    
毎日朝食を摂る」「不必要な間食はしない」等々が有名ですが、専門家から    
これらの事を正しく指導してもらっても、実行できるかは別問題です。      
生活を改善しようと思っても、仕事が忙しい、時間がない、楽しくない、効    
果が出ない等々、理由はさまざまですが、根本的には今の生活に上乗せした    
ような特別な健康づくりを、継続していくことはなかなか大変です。       
 そこで今回のお勧めは「日本フィットネス事業の理論的指導者」長野 茂    
氏が提唱する実践論。それはライフスタイルを変えずに、普段の動きを見直    
してこまめに動いたり、日常生活そのものを運動にしてしまおうという「日    
常ながら運動」です。今まで、ながら運動は「やらないよりまし」という程    
度で捉えられていましたが、「ながらこそ継続の力」という考えなのです。    
「日常生活を活発にする人」とそうでない人では蓄積脂肪で最大10倍もの    
個人差があったという実験研究報告があったといわれます。(「サイエンス    
」米国’99/1/8)                           
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 あなたも次の「日常ながら運動・3つの基本」に挑戦してみませんか!     
1.「全身運動」                              
  有酸素運動で、エネルギーを消費して心肺機能を高め、疲れにくい体を    
 つくる。買い物や通勤時、また室内のその場でのウォーキング、サイクリ    
 ング、風呂掃除、草むしり、部屋の模様替え等々、5〜10分以上続けて    
 できる作業はすべて、エアロビック運動に。                 
                                      
2.「筋肉刺激」                              
  筋肉に負荷を与える事で筋肉の質を高め、基礎代謝を上げ、太りにくい    
 体をつくる。掃除や洗濯物を干す時の「膝の曲げ伸ばし運動」レジ待ちや    
 信号待ち、歯磨き時の「踵の上げ下げ運動」「ミニスクワット運動」座っ    
 たままの「腹筋運動」など。                        
                                      
3.「ストレッチ」                             
  血行を促進して新陳代謝を高め、丈夫な体をつくる。仕事や家事の合間    
 に首を回したり、背伸びをしたり、体を横に傾けたり、腰を丸めて伸ばし    
 たり、ひねったり。                            
 さらに効果を引き出すには、お風呂上がりにテレビでも見ながら、1動作    
 に30〜40秒くらいかけて。                       
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 <参考> 著書「日常ながら運動のすすめ」(講談社)            
      著者 長野 茂 (ダンベル健康体操指導協会理事長 他)     
                                      
     http://www.dumbbellers.net/      
                                      
                                      
                               以上     
                                      
                     ユニチカ健康保険組合       
                     ー保健事業グループー       
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「保健だより」 <心の健康と生活習慣の相関関係が明らかに!>        
                                      
 近年、心の健康の問題が大きく注目されています。この問題は決してスト    
レス社会に生きる大人だけに限らず、子ども達にとっても大きな影響を及ぼ    
しています。文部科学省は平成14年3月に「心の健康状態と生活習慣に関    
する調査」を発表しました。小中学生及び高校生、合わせて1万人を対象に    
したこの調査では、両者の関連性について探っています。            
 心の健康状態は、自己効力感(将来の夢がある、将来ついてみたい仕事が    
ある・・・)、不安傾向(何をやってもうまくいかない、誰も大切にしてく    
れない・・・)、行動(怒りっぽい、物を壊す・・・)身体的訴え(よく頭    
が痛くなる、よく吐き気がしたり気持ちが悪くなる・・・)についての回答    
を点数化して健康度を測定しています。また、生活習慣については、食事習    
慣、休養・睡眠習慣、運動習慣、家族の役割(普段の会話や保護者からの注    
意など)について質問しました。                       
 その結果、中学、高校生においては、心の健康度が高い人ほど生活習慣が    
良好な傾向が見られ、反対に心の健康度が低いグループほど、寝る時間が決    
まってなく、目覚めも悪い、といった結果がでました。食事習慣についても    
、朝食を食べなかった、朝(夕)食を一人でたべた(いわゆる「弧食」)、    
と答えた人の割合が下位のグループに多い結果となりました。          
 一方、小学生の調査結果では、心の健康と生活習慣との関連性は中学、高    
校生ほど明確な違いは見られませんでした。これについて文部科学省は、小    
学生は保護者の密着、介入などにより、生活習慣に違いが生じにくいことを    
挙げ、中学生段階に入ると、精神的自立とともに生活の自己管理が進み、さ    
らに思春期を迎えることにより、生活習慣と心の健康の関係が顕在化してく    
るのでは、と推察しています。                        
 今回の調査では、両者がどのように影響を与えあって形作られていくかま    
では明らかになりませんでしたが、生活習慣の乱れは、心の健康を乱す要素    
になりうると共に、心の健康の乱れは、生活習慣にも現れうることを明らか    
にしたと言えます。この結果、子どもに限らず大人にとっても考えさせられ    
るものがあると言えるのではないでしょうか。                 
                                      
 ◎生活習慣改善のポイント                         
  1.仕事を抱えこまない、無理をしない。                 
  2.休養をとる。                            
  3.基本にかえって、生活態度を改める。                 
  4.睡眠不足を防ぐ。                          
  5.完璧主義を捨てる。                         
  6.目標の立て方を考え直す。                      
  7.時間の有効活用                           
  8.誰かに悩みを打ち明ける。                      
  9.趣味を持つ。                            
 10.アルコールや薬に頼らない。                     
                                      
                                      
                        ユニチカ健康保険組合    
                        ー保健事業グループー    
 
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保健だより NO.14−03 <虫歯より恐い「歯周病」について>      
                                      
 6月4日は「虫歯予防デー」でした。毎日歯をみがくのは、あたりまえの    
習慣になっていますが、汚れはきちんと落ちていますか?自信をもって「ハ    
イ」と答えられますか?                           
 虫歯は治療してあるし、今のところ歯は痛くないし・・・と言う人でも、    
歯ぐきはどうでしょう。                           
 歯は歯肉(歯ぐき)に生えているのではなく、歯槽骨(あごの骨)の中か    
ら生えています。この骨を包んで歯を守っているのが歯肉です。         
 歯肉が健康で、すき間なくきっちり歯と骨を覆っていれば、食べカスが入    
り込むすき間はありません。でも、歯みがきが不充分で歯と歯肉の間にポケ    
ットができてしまうと、そこに細菌が繁殖し、歯を支えている歯槽骨が溶か    
され、やがて歯がぐらぐらになって抜けてしまいます。人が歯を失う最大の    
原因は老化などではなく、実はこの歯周病という病気なのです。         
 あまり痛みも感じないうちに、歯の土台(歯槽骨)が溶かされてしまう歯    
周病は、虫歯より恐ろしいかもしれません。                  
                                      
 どんな病気でも、「予防にまさる治療なし」という言葉は真実です。定期    
検診で早期発見・早期治療が大切です。でもここで忘れてはならないことは    
、歯を守るのも、症状の進行を止めて治すのも、あなた自身だということで    
す。たとえ歯周病の原因であるプラークや歯石を歯医者さんに取り除いても    
らっても、あなたの正しいブラッシング習慣がなければ再発を繰り返すだけ    
です。                                   
 ときには生活習慣や食生活を見直さなければならないかもしれませんが、    
それが成功するかどうかは、患者となるあなたの心の持ち方、意志にかかっ    
ているのです。                               
 基本はブラッシング。そして健康でバランスの良い食生活です。        
 さあ、今からがんばりましょう!                      
                                      
*自分の歯は健康だと思っている人も、ここでチェックしてみてください*    
「出血」                                  
  毎日の歯みがきでは、意外に見落とす出血。歯肉の健康が損なわれてい    
  るというサインです。                          
「腫れ」                                  
  歯肉が赤く腫れていたり、なんとなくしまりがなく、ブクブクにゆるん    
  でいる感じがしたら、これも危険信号。                  
「口臭」                                  
  口臭が続いていたら、歯周病の疑いが大です。本人は気づきにくいもの    
  ですから、家族などが知らせてあげましょう。               
「歯の様子」                                
  歯がやせて長くなったように見えませんか。歯周病によって歯肉が落ち    
  て、歯の根もとのほうまで見えるようになってしまっているのです。     
「痛み」                                  
  何となく、どこという訳ではないけれど痛い、かゆい、不快だと感じた    
  ら、要チェックです。                          
                                      
                                      
                                      
                                      
                     ユニチカ健康保険組合       
                     ー保健事業グループー       
 
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保健だより NO.02−4(1) 《食中毒の予防ー細菌性食中毒》      
                                      
 高温多湿のこの季節は、食中毒がもっとも起きやすい時期です。最近はラ    
イフスタイルの変化、輸入食品の増加などで食中毒が多様化し、大型化の傾    
向があります。また、一年を通じて発生がみられるようになってきているた    
め、充分な注意が必要です。                         
                                      
◎食中毒でも種類はいろいろ                         
  食中毒は、食べ物が原因で起きる急性の身体症状で、悪心・嘔吐・下痢    
 ・発熱など、同じ物を食べた人に共通の症状が現れます。           
 原因は細菌やウイルスによるものから、キノコ毒・フグ毒・カビ毒など色    
 色ありますが、これからの季節、家庭で特に注意して頂きたい細菌やウイ    
 ルスによる食中毒の予防ポイントをご紹介します。              
                                      
◎細菌・ウイルス性食中毒とは                        
  一般的に食中毒となる原因菌は、サルモネラ・腸炎ビブリオ・病原性大    
  腸菌・腸管出血性O157・SRSV(小型球形ウイルス)・カンピロ    
  バクター・黄色ブドウ球菌・セレウス菌・ウエルシュ菌など十数種類あ    
  ります。病原菌によって潜伏期や発症症状は異なるため、原因となる食    
  品や症状の知識を前もって得ておく事が予防につながります。        
   特に注意したいのは、生食肉では腸管出血性大腸菌O157、中でも    
  鶏肉はサルモネラやカンピロバクター、生牡蠣はSRSVなど、食材料    
  そのものの汚染の危険が指摘されています。                
   また、日本人の好きな生卵の中には約3000個に1個の割合でサル    
  モネラ菌のついた卵があると言われています。菌量が少なくとも、保存    
  状態が悪ければ条件次第で菌が増殖し、食中毒の原因となります。でき    
  るだけ新鮮な物を選び、購入したらすぐ冷蔵庫に保存し、賞味期限を守    
  ることが大切です。また、殻を割ったらすぐに食べること、乳幼児には    
  加熱したものを食べさせることをお勧めします。              
                                      
◎菌の増殖予防に、まずは充分な手洗いを                   
   手洗いを充分するだけで、食中毒が発生する率はぐんと減ります。例    
  えば、汚れた手でおにぎりを握った場合、4時間後おにぎりに付いてい    
  た大腸菌はおにぎり1g当たり8,900個、8時間後には670,0    
  00個にまで増えているという実験結果があります。            
   手を洗う際には、まず石鹸を充分に泡立てて全体になじませ、水でし    
  っかりと洗い流しましょう。さらに消毒液などで消毒するのが理想的で    
  す。また、手に傷などがある場合は、使い捨て手袋やラップを使用し、    
  食材に直接触れない事が大切です。                    
                                      
                                      
 「保健だよりNO.02−4(2)につづく」                
                                      
                                      
                                      
                                      
                                      
                                      
                     ユニチカ健康保険組合       
                     ー保健事業グループー       
 
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保健だより NO.02−4(2)《食中毒の予防ー細菌性食》         
                                      
◎予防の3原則                               
1、<清潔> =原因となる菌やウイルスを口に入れない=           
   まず第1に新鮮な材料を選ぶことが大切です。生レバーや鶏刺しなど    
  の生食肉、生牡蠣などは特に厳選し、高齢者や乳幼児には充分加熱した    
  ものを食べさせるようお勧めします。魚はしっかりと流水で洗ってから    
  調理します。                              
   調理に使ったまな板や包丁、食器、フキン等の洗浄、消毒を充分にし    
  、魚を扱った調理器具は念入りに洗浄します。また、調理前後の手洗い    
  も充分に行い、手に傷がある場合は調理用手袋の着用をお勧めします。    
   調理の加熱は充分にし、作った料理は出来るだけ早く食べるようにし    
  ます。                                 
                                      
2、<迅速な取扱い> =原因となる菌を増やさない=             
   生鮮食品は、買ったらすぐに冷蔵庫や冷凍庫に保存しましょう。生魚    
  は流水で洗って水気を拭いてから保存します。食べ残した調理品は清潔    
  な容器に入れ、ふたをして冷蔵庫に保存し、食べる前に再び加熱しまし    
  ょう。冷蔵庫の温度は5度C以下に、冷凍庫はマイナス15度C以下に    
  設定します。                              
                                      
3、<温度管理> =原因菌を殺菌するには充分に加熱=            
   食材料の中に充分熱が届くよう、75度Cで1分以上は熱をとうしま    
  しょう。                                
                                      
◎最近注目されている食中毒                         
   腸管出血性大腸菌O157は「ベロ毒素」という強力な毒素を作り出    
  す性質があり、ベロ毒素は体内に侵入すると出血性大腸炎を起こし、重    
  傷ではないにしても激しい腹痛、血便、腎臓障害など、さまざまな症状    
  が現れます。O157は一部の牛の腸管内に存在しているので、牛糞に    
  よって汚染された水や牛肉などの食品は要注意です。患者の便からの二    
  次感染もあります。                           
                                      
※こんな症状があったら食中毒を疑おう!!                  
  T、吐き気・嘔吐                            
  U、腰痛                                
  V、発熱                                
  W、下痢                                
  X、神経症状=目のかすみ・しびれ・めまい                
                                      
                                      
                                      
                    ユニチカ健康保険組合        
                    ー保健事業グループー