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運について
  参考文献:「運」の法則を読む さい ふうめい著 (サンマーク文庫)
 
・運とはどういうものか。
1,運は誰にでも平等にある。
2,運には上昇運と下降運がある。上昇運のときは運の後押しがあるので、仕事が達成されやすい。下降運のときは、運が味方をしないので、失敗する可能性が高い。
3,運の流れには人間が支配できない「大きな流れ」と努力で変えられる「小さな流れ」がある。
4,運は有限である。
5,成人以降の大きな上昇運は、人生に2〜3回しか来ない。
 
・運を引き寄せる人は、自ずとリラックスしたいい肩をしている。(インドの、肩にいる倶生神からきている)
 
・自分の内から発せられる注意信号に耳を澄まし、社会制度との折り合いのなかで、舵取りをしていく。
 
・運は支配できないが、利用することはできる。
 〜大事なものを確実に取り、大事でないものは捨てる(すべてを成功させようとすると失敗する)。
 
・下降運時でのしのぎかた
1、別の目標を持つ(小さくなければいけない)。
2、環境を変えたいなら、小さく変えたほうがいい。
3、生活のリズムを変えて、ツキの流れを変える。
4、ツキがないときにいちばんいけないのは、孤独になることである。
 
ひとつの扉が閉じてしまっていたら、別の扉が開いたのだと思うことである。
“『脚がなくては踊れないわよ』
『わたしは腕のない男を知っている。でも彼はバイオリン協奏曲を弾くんだ。やつは自分の脚でバイオリンを弾くんだよ。ただ、きみは、闘おうとしないだけなんだ!人生を降りちゃっているんだ。いつも病気のなかで、死のなかで、自分にぶつぶついっているんだ!しかし、死と同じように人間には避けえない事実もあるんだ。「生」なんだよ。この宇宙を動かし、地球を回転させ、樹々を育てている力を見たまえ、同じような力が、きみのなかにもあるんだ。少なくとも、勇気はもつんだよ。そして自分でそれを使おうという心掛けを持つんだ!』“ (ロジェ・グルニエ『ライムライト』
 
・理解しておくこと
1、結論を考え始めると、人間は憂鬱になるようにできている。
2、人間の最後の結論は<死>である。
3、結果は出てから考える。そういう姿勢でないと、私たちは永遠に解けない問題と向き合うことになる。
4、「今日1日だけ上機嫌でいよう」「今日1日だけは楽しく過ごそう」と思い、行動すること。
 
 この本には、「運は有限である」と言い切っている。これが真実かどうかなんてわからない。この手の論理には、真実もなにもないのである。著者のさいふうめい氏は、本書の中で、作家の三島由紀夫や安部公房氏を例にあげ、20、30代で開花する運は途中で失速してしまうと述べている。人生を長い目で見ると、20、30代で種をまき、50代くらいで開花させるのがいいと結論づけている。人生の上昇運は一生に2〜3度あるが、20代にくる一度目で使いきってはいけないのだろう。それは、運を使い切ることを問題にしているのではなく、そういう肩肘をはらない生き方を推奨しているように感じる。「生きるコツ」みたいなものをおさえておけば、自然と人生後半に花が開き、それは死ぬまで続くのではないだろうか。