back

★21
■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト<特別篇>「ビジネスショウ TOKYO 2004」に行ったのだが……茂田カツノリ───────────────────────────────────数あるビジネス関連の展示会の中でも、特に盛大で、歴史も長く、しかも文房具など幅広い展示がなされる「ビジネスショウ」。僕は、初日である5月11日(火)に行ってきた。関係者の方にはたいへん申し訳ない言い方になるが、あまりのショボさにとっても驚いてしまった。間違えて「ベンチャービジネスショウ」とか「隙間ビジネスショウ」とかに来てしまったかと思ったほどだ。公式Webサイトによると、2001年の出展社数は494社、それが2003年に突然284社に減り、今年は270社だそうだ。しかも多くの会社がごく小さなブースなので、実際は数字以上に、ホントに寒々しい印象しかない。その代わり、独自のサービスを持つネット系ベンチャーがいくつか出展していて、すいてるからゆっくりお話しが聞けて面白くはあった。しかし2002年から2003年の出展社数の落ち込みは、何かあったのだろうか。まあ確かに、大きなブースにおネエちゃん並べて派手派手にやったところで、たぶん効果はないだろうし、景気も悪いし市場も熟成してるから、出展を取りやめる企業が多いのはわかる。それにしても、ねえ。かねてから「大規模な展示会の効果に疑問を持った大手企業が、プライベートショーに移行しつつある」みたいな話はずっと聞いてはいたが、ビジネスショウはもうちょっと違った感じの、中堅企業が名前を売る機会として存在していたと思う。だから、このままではちょっとマズいのではと僕は感じた。業者どうしのトレードショーか、あるいは一般向けのお祭りのどちらかに特化すればいいと思うのだが、どうなんだろうか。開催は5月14日(金)まで。会社抜け出して直帰する口実にはもってこいかもしれない。お隣で「日本ホビーショー」もやってるし。恋人と待ち合わせて観覧車にでも乗ってください。・ビジネスショウ TOKYO 2004 公式Webサイトhttp://bs.noma.or.jp/2004/composition/・日本ホビーショーhttp://www.hobby-or.jp/hobbyshow/hobbyshow_main.asp5月13日(木)〜15日(土)に開催される、日本最大のクラフトフェア。入場料は1000円だが、上記ページに割引券がある。編み物や手作りアクセサリーなどがお好きな方には、かなり楽しそうである。【しげた・かつのり】shigeta@amonita.comWebプロデューサー/テクニカルライター、あるいはGWに突然の歯痛で休日診療に駆け込む、ただの凡人。いや〜死ぬかと思った。[有限会社アモニータ]http://www.amonita.com/
 
 
★21-2
■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト 21祝! FileMaker Pro 7/Developer 7発売茂田カツノリ───────────────────────────────────このGWは、子供たちをカミさんの実家に預かってもらい集中リフォームを決行した。ようやくトイレとか玄関とかができ、寝室で寝られるようになったのだが、まだまだ完成は遠い……。しかも腰が痛い……。リフォーム中は台所が使えず不自由したが、そんなときに素晴らしく役立ったのが以下のサイト。・出前館http://www.demae-can.com/お弁当やピザなど様々なデリバリ店を集めたサイトで、ネットで直接注文できるし、オマケやポイントも付く。メール生活になってから、電話というものが実に億劫になった僕のような人間にぴったりだ。●FileMaker Pro 7/Developer 7発売開始!で、今回のお題も(かなりしつこいけれど)またもFileMaker 7だ。僕個人としては、この数年でもっともインパクトのあるソフトウェアなので、話は尽きないのだ。そしてGW明けの5月10日(月)、FileMaker Pro 7とFileMaker Developer 7の日本語版が発売になった。これは実にめでたい。実は雑誌のお仕事で、ファイルメーカー社日本法人の宮本社長、および米国開発担当副社長のチュン副社長にインタビューを行なってきた。この模様は今月発売の「MacPower」に掲載予定なので、皆さんぜひ購入してお読みください。あ、立ち読みはダメよ。Macユーザなら、Mac関連雑誌を支える意味でも、ぜひぜひ買ってほしいのだ(ついでに僕の本も買ってほしいのだ)。・FileMaker 7情報http://www.filemaker.co.jp/products/fm7_family.html・FileMaker Pro 7 30日限定の評価版ダウンロードhttp://www.filemaker.co.jp/downloads/・MacPower/MacPeopleの定期購読申込http://teiki.ascii-store.com/teiki/もし会社で利益出してるなら、経費で定期購読してください! MacPeopleが月刊化されたりで、ライターの仕事減っちゃってるんですよお。●なくなった関数と代替案今回は過去のどのバージョンアップよりも大きな変更がなされただけに、ユーザ側もいろいろと勉強せねばならない。その中でも特に、Leftbなど下記のバイト数関連のテキスト関数が消えてしまった点は、旧バージョンからの移行時に困るポイントだ。バージョン7で消えたバイト数関連のテキスト関数は、「Lengthb/Leftb/Rightb/Middleb/Positionb/Replaceb」だ。内部処理がユニコード化され、バイト数でいえば半角も全角も2バイトになったわけで、バイト数関連の関数が本来の意味を失なってしまったことは理解できる。また今バージョンから、英語版と日本語版との仕様差をなくそうという動きもわかる。しかし、他の関数での代替が難しいこれらの関数は、なんとか残してほしかった。たとえばデジクリDBでは、35文字ごとに改行を入れて文を整形するのに、これらの関数を多用している。全角文字を半角2文字ぶんとして計算してくれる関数は、こうした目的に於いては必須なのだ。で、しょうがないからGW中に作りましたよ、カスタム関数で。ファイルメーカー業界で有名なSIHOさんにご協力いただいて(SIHOさんthanks!)。やたらに面倒な処理で時間もかかるのだけれど、一応動いている。もうちょっとブラッシュアップしたら、何らかの形で公開するつもりだ。●飛躍的な速度向上バージョン7は多くの新機能が目立っているが、忘れちゃいけないのが速度面の向上だ。これについては、データベース開発のお仕事されてる小竹さんが検証してくれたので、以下にご登場願った。【注意!】処理速度は動作環境やデータベース構造により大幅に異なるので、下記はあくまでも参考値としてとらえてほしい。※※ 小竹さんの検証ここから ※※こんにちは、小竹と申します。この場をおかりして、FileMaker Pro 7を使ってみた感想をお伝えさせていただきます。私は現在、ファイルメーカーPro 6により約60万レコードの企業データベースを運用しています。この規模でもFileMaker Proで十分対応可能なのですが、管理者側はなかなか大変で、たとえばファイル修復をかけただけでも9時間を要してしまいます。そこで、この60万件のデータベースファイルをFileMaker Pro 7のデモ版により処理を試したところ、下記の通り飛躍的な速度向上が得られました。                   FM6 → FM7a)フィールド定義の再計算............. 90分→ 2分b)全レコードの削除...................4時間→ 15分c)動的値一覧の表示................... 5分→ 2秒d)非保存のフィールドの検索...........2時間→ 6分e)「*」を使ったテキスト検索..........2時間→ 2秒f)インポート(約60万件・FM形式).....5時間→ 20分g)エクスポート(約60万件・FM形式)...5時間→ 25分h)ソート(テキストフィールド)....... 30分→ 1分i)ソート(計算フィールド)........... 45分→ 3分j)ファイルの修復.....................9時間→1時間k) ファイルサイズ....................440MB→680MB・環境等IBM ThinkPad X31(PentiumM/1.3GHz)メモリ512MBフィールド数:80/索引設定済フィールド:50/レイアウト数:27/スクリプト数:100/データ件数:約60万件・6→7への変換このファイルを6→7へ変換したところ、約35分かかりました。索引設定されているフィールドが多いと変換や修復に時間がかかります。あらかじめフィールド定義で索引設定を外しておくと処理が速くなります。変換によりファイルサイズが大きくなりましたが、これはファイルフォーマットの変更が影響しているものと思われます。バージョン7の新機能により構造を簡略化できる余地が多いので、実際のサイズはもっと小さくできます。・感想従来、データが多いと速度面で使いものにならなかった“動的値一覧”や“「*」の検索”といったテクニックがストレスなく使用できるのは、うれしい限りです。※※ 小竹さんの検証ここまで ※※ほお、速くなったとは思ってましたが、ものによっては数10倍とは! これはやっぱり、アップグレードせねばですね。Mac版での検証は僕のほうで別途行なって、たぶん「MacPower」の6月発売号で発表するので、皆さん買ってください(立ち読みはダメよ)。●FM7ここまで書いたら、全然関係ない話をしたくなった。メールでFileMaker 7を略して「FM7」と書いたら、アスキーの新婚さんK氏いわく「いや〜タモリのパソコンみたいで、なつかしいですねぇ〜」だって。そんなこと言うから、僕もついつい、いろんなことを思い出してしまったのだ。僕はFM-7よりちょっと前の、シャープMZ-80K2Eという機種を親に買ってもらったので、それより優れた機能を持ち、しかも安価な機種が続々と登場するのを、指をくわえて見ていたという思い出が強い。でもMZのほうは、ハードウェア構成がシンプルでマシン語による制御を覚えやすく、VRAMがないなどの制約も、むしろ工夫をするきっかけになったから、勉強にはなった。うちは風呂もないくらいで結構貧しかったが、そんな中で148,000円もの金を捻出してくれた親には、いまさらながら強く感謝するのであった。その後約25年間、ずっとパソコンやワープロを使い続けたおかげで、いまもなんとか生活できているのだから。【しげた・かつのり】shigeta@amonita.comWebプロデューサー/テクニカルライター、あるいはファイルメーカーPro 7が思いの外早く発売されて焦っているただの凡人。子育てSOHO生活を、心の底から思いっきり楽しんでる。先日、夕方に突然思い立って、ディズニーランドに行ってきた。子供たちを迎えに行ったその足での、抜き打ちミッキーである。まだ2歳と3歳だから、乗り物というよりパレードが見られれば十分なのだ。ホントは僕だけトイレ行くフリして新アトラクション「バズ・ライトイヤーのアストロブラスター」に向かったのだが、当然のごとく大混雑で近寄ることもできなかった……。[有限会社アモニータ]http://www.amonita.com/
 
 
★22
■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト 22 ケチケチ社内データベース構築術(う〜ん)茂田カツノリ───────────────────────────────────もうちょっとネタがあるので、今回もまたまたFileMaker 7のお話しだ。書籍や雑誌レビューの執筆をするためにいろいろ検証してたら、面白いことをチョロチョロ発見するので、ついつい書きたくなっちゃうのだ。●速度の検証続報前回、バージョン6と7との速度差について「7のほうが飛躍的に速い」とご紹介したところ「うちではほとんど速度差が出ず、7のほうが遅い機能もあるんだけど」とお問い合わせをいただいた。たしかに、CSVファイルのインポートのように、7のほうが倍以上遅い機能もある。件数が少ないデータベースでは、ほとんどの場合差が生じない。ところが件数にして20万件以上で、フィールド数も多く索引が複雑にからみあうようなファイルだと、7のほうが飛躍的に高速になってくるのだ。だから速度向上をアップグレードのポイントとお考えの方は、まず評価版をダウンロードして実験してみていただくことをお薦めする。FileMakerというのは、もともと結構高速なソフトだ。ある案件で、本格データベースの「4D」との検索速度比較をしたのだが、大方の予想を覆してFileMakerの圧勝だったことがあった。繰り返すが、動作速度は状況によって大幅に異なるので、あくまで「参考」なり「傾向」としてとらえてほしい。FileMaker 7では、索引がらみがかなり高速化されてるということだ。●OSの代わりにファイル管理+FTPをFileMakerには、画像や音声などを取り込む「オブジェクトフィールド」(英語版ではContainer)がある。従来から静止画や音声などは取り込み可能で、PDFもQuickTime形式で取り込めば、ページめくりも可能だった。この「オブジェクトフィールド」がバージョン7でさらに進化し、取り込むファイル種の制約がなくなった上、1フィールドあたり4GB/1ファイル8TBと、容量制限も実用上無限といえるレベルになった。どんなファイルでも取り込めるということは、つまりOSが行なっていたファイル管理的作業をFileMakerで行えるということだ。さらにすごいことに、このデータベースをそのままインスタントWeb公開すると、オブジェクトフィールドをクリックすることでFTPのようにダウンロードが可能になるのだ。さまざまなファイルをサーバに放り込んで共有しているという会社は多いが、これだと分類がホントに大変。そこでFileMakerを使えば、分類もコメントも検索も自由自在というわけだ。しかもID/パスワードでアクセス管理もできる。特定のファイルだけはパスワードが必須なんて仕組みも、まったくの朝メシ前に作れてしまう。この「オブジェクトフィールド+インスタントWeb」の使い方は、ちょっとしたものだけれど実用性はかなり高いと思う。インスタントWebでの公開はふつうのHTTPとなんら変わらないから、インターネットに公開するのもごく簡単だ。ポートも80にしておけば、フィルタに引っかかる心配ないし。エクセルやワード、PDFといったファイルがあちこちにゴチャゴチャと存在する状況に困っているなら、FileMakerで管理する手法をぜひ検討してほしい。ついでにMac版なら、フォルダアクションからAppleScriptでFileMakerのレコードを作成すれば、ファイルをフォルダに放り込むだけで最低限の情報は自動記録される、なんてことも可能だ。えっ、そんなに言うならサンプル作りなさいって? わかりました、これは作って無償公開します。そのうちね。留意点として、39,000円で買える通常のFileMakerの場合、同時アクセスが5ユーザまでという制約がある。同時5ユーザならかなり大丈夫だと思うが、これでも足りないという場合はFileMaker Server 7 Advancedを買えばいい(秋に発売予定)。ちなみに289,000円です(ぶっ←はなぢ)。●小規模オフィスに導入するならFileMaker Proの大きな特徴は、データの共有がとても楽だという点だ。1つのファイルをみんなで閲覧でき、誰かが変更しているときはそのレコードだけロックがかかり変更できなくなる、といった排他制御も自動的に行なってくれる。これはビジネスにおいてホントに便利な機能であり、もっともっと活用してほしいポイントだ。FileMakerでの共有には、各クライアントにも1本ずつFileMaker Proが必要。ライセンスだけなら1本35,000円で買えて、この金額以上の価値は十分にあるとは思う。しかしもう1つの問題として、FileMaker 7はMacOS X/WindowsXP/2000でしか動かない、ということも考えねばならない。ちょいとした入力用にWindows MEマシンとか使ってる場合、これらも買い替えるというのはちょいと大変だ。しかし大丈夫、こうした問題を一気に解決する方法がある。名付けて「ケチケチ社内データベース構築術」(う〜ん)だ。作戦はこうだ。まずFileMaker ProまたはFileMaker Developerを1本だけ購入し、FileMaker構築担当者のマシンにインストールする。そしてこのデータベースをインスタントWeb公開するのだ。こうすればクライアント側はInternet ExplorerとかSafariとかのブラウザからデータベースの利用が可能になる。ブラウザだから古いマシンでも大丈夫だし、当然タダだ。前述のとおり同時アクセスは5人までだが、これで間に合う規模ならホントに安上がり。なんせ5ユーザなら1人あたり7,800円ですよ、お客さん。この金額で、遠隔地も含めたデータの共有が可能になるのだ。ちなみに画面デザインについては、単にFileMaker上でレイアウトをしておくだけで、ブラウザ上にそのまま反映されるから、ホントにラクチンだ。パスワードやIPアドレスの制限により、セキュリティも守れる。289,000円のFileMaker Server 7 Advancedも、サーバ&クライアント型データベースだと考えてみると、クライアントにブラウザを使ってユーザ数がほぼ無制限に増やせるとなれば、実はとっても安いものなのだ(ああ、鼻血が止まった)。インターネット回線を使っての遠隔地でのデータ共有を使えば、家で子育てしながらの仕事も可能になるというものだ。●細部で気に入ったところFileMakerの「カスタムダイアログを表示」スクリプトでは、メッセージなどのダイアログを表示することが可能なのだが、バージョン7では表示するメッセージとして計算式を直接指定することが可能になった。いままでも計算フィールドでメッセージを自動生成して表示されることは可能だったが、今回は計算式を直接指定することで、必要なフィールドが1つ減るのだ。FileMakerで複雑なデータベースを作っていると、とにかくフィールド数がやたら増えるのが悩みだったから、こういうちょっとした改良が実にうれしかったりする。あとは以前にも書いたが、ローカル変数が使える「Let関数」も、実に嬉しい限りだ。ちなみにLet関数が有効なのは計算式の中だけなので、ほかのフィールドに値を渡す場合は、やっぱりフィールドを作らねばならない。ただしそれも、変数的に使うフィールドだけを別テーブルにまとめておけば、旧バージョンよりはずっとすっきりした構造にできる。●無料配布のFileMaker Solutionsがすごい!ファイルメーカー社のサイトでは、「FileMaker Solutions」と題していろんなサンプルを無償配布している。無料のサンプルだからと僕も正直軽く見ていたのだが、実際ダウンロードしてみると、これが実によくできている。こうしたサンプルをカスタマイズして使ってくださいというわけだが、実はカスタマイズなんてしなくても、そのままで十分実用になりそうだ。これだけでパッケージとして売ってもいいくらいのレベルに達している。もちろんFileMakerでのデータベース構築を勉強するネタとしても、かなりいい。・今すぐ役立つFileMaker Solutionshttp://www.filemaker.co.jp/solutions/solutions.html・FileMaker Solutions US版http://www.filemaker.com/solutions/【しげた・かつのり】shigeta@amonita.comWebプロデューサー/テクニカルライター、あるいはファイルメーカーPro7の執筆を多数抱えて気が遠くなっているただの凡人。子育てSOHO生活を、心の底から思いっきり楽しんでる。1965年生まれという世代の僕としては、なんとしても映画「CASSHERN」は見ておきたいのだが、まだ行けてない。妻だけ先に見に行った。ズルイ。[有限会社アモニータ]http://www.amonita.com/
 
 
★23
■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト 23渋谷区が少子化No.1に決定しました茂田カツノリ───────────────────────────────────先日発表された23区の出生率で、わが渋谷区は記念すべき(?)第1位を獲得した。行政単位での数字としては、全国最低だってさ...。・厚生労働省発表 平成10〜14年人口動態http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/hoken04/15歳〜49歳までの女性の出生率である「合計特殊出生率」の市区町村別最新データ。全国平均の1.36でも十分に少ないが、渋谷区の0.75という数字はかなり凄まじい。子供を持つっていうのは生き物としての本能であり、その本能の中でも種の存続というのは、自分自身の命を守ることよりも優先される場面があるほど、重視されることのはずだ。それなのに、この数字は...。凄まじく異常な事態である。●少子化になると何がマズいのかまず念のため確認しておくが、「女性は子供を産むのが本来の役割だ」とかいう話をするわけじゃない。それともうひとつ、人口が減ること自体は、別に悪いこととは思わない。世代間人口構成がいびつになるのは経済運営上は大変だけど、それでも人口が減るメリットも多少はある。家賃も下がるし、電車も空くし、大学にも入りやすくなる。企業の売上も減るが、みんなが生活の規模を縮小すればいいことだ。問題は2つある。ひとつめは、子供を持つことの喜びや、子供を大事にする気持ちというものを体験できない人の比率が増えることがマズいという点。子連れで歩いてても平気でぶつかってくる人や、歩行者を威圧する運転者が多くて親としてヒヤヒヤするし腹も立つが、これは社会の中に「子供」という存在が希薄になってしまっていることの結果だと思える。子供を持たない人でも、子供を見て「かわいい」と感じてほしい。以前にも書いたが、僕自身子供を持つ前は、子供を邪魔でうるさいものだと感じていた。子持ちになっていろんなことを実感として理解できるようになった今は、あのまま年を取らなくて本当に良かったと、自分の子供たちに感謝している。もうひとつの問題は、これは取り上げにくい話ではあるのだけれど、子供を持つ人のタイプに偏りがある点だ。子供を持つ女性の多くは、いわゆる「主婦志向」な人が多い。少なくとも僕の周囲ではそうだ。だからあんまりキャリアを積むという意識はなく、子供が出来たらさっさと仕事をやめている。この問題は微妙な面もあるので、僕の本意をちゃんと読み取ってほしいのだが、別に主婦志向が悪いとかいうことは一切言うつもりはない。ただ、比率として、いわゆる「キャリア志向」「専門職志向」な女性も、もっと母親になってほしいと思っているということだ。それが次世代の社会のためだ(ねえ○○さんっ)。それには社会の環境が大きく影響するが、現状の環境はまったくダメダメだ。「子育て環境」というものを総合的に見ると、日本は治安が良いなど優れた点も多い。しかし世間の「子育て」に対する意識については、明らかに問題がある。というか、もうちょっと変わらねばならない。●少子化対策はジジイ連中の排除からデジクリ柴田編集長のように、子育て・孫育てをちゃんと経験されている方は、ちょっとした言葉にも重みがあるしホントにカッコイイ。しかし、世間の多くの「年齢層が上の男性」たち、特に社会のあり方に影響力を持つような立場の方々の多くには、「う〜ん」と思ってしまう。仕事の上でも女性を戦力と見なさないとか、子育ては女性の仕事だから男がやったらカッコ悪いと言うとか、男は仕事に邁進すればいいだとか抜かす連中が、社会のさまざまな場面で幅を利かせてしまっているのは問題だ。そういった方々(仮に「ジジイ連中」とくくらせてもらう。うまい言葉が思いつかなかったから...)が運営する会社では女性が子供を産んだら会社やめるのが当たり前という空気になるし、男は夜遅くまで会社にいさせられるから子育てできないし、もちろん託児施設など存在しない。ジジイ連中が行政を運営すると、うちの近所の公園のように子供の遊び場部分を突然撤去して、某企業の息のかかったバスケットコートにしてしまう。そこには先日、なぜかマイケル・ジョーダンが来てオープニングセレモニーをしていたが、近所の幼児からするとジョーダンじゃないという感じだ(ああ、こんな文を書くなんてオレもオヤジだなあ)。ジジイ連中の多くにも子供がいるはずだが、特に赤ん坊の時期にちゃんと子育てと向き合わないと、何もわからないようだ。もしかして自分の子が赤ん坊の頃、日曜に子供と遊ばずゴルフでも行ってたんじゃないかい?若い世代でも、ジジイ連中に迎合してしまう人は多い。男にとって都合の良い楽な考えだからと、そっに流されてしまう人が多いのは残念なところ。僕と同世代の子持ちでも、赤ん坊持ちなのにオムツひとつ替えられないという人が、ときどきいるのは悲しい限りだ。だから、社会のあり方に影響を与えるような地位を、ジジイ連中から奪取する戦いが必要だ。21世紀にふさわしい社会を作らねば(頑張るぞ〜、をぉ〜!)。              ( ^^;)話が散らかってきたのでまとめると、まず女性が子供を持ちながら普通にキャリアを積めるように、企業や行政は本気で環境整備をしていただきたい。いま行われている環境整備は、どうも「女性が働くのは経済的に苦しいから」という意識が出発点になってると見受けられる。このへんの根本的な考えのズレが、結果としてあまりに多くの保育園待機児童のような、実態に即さない状況につながっているのだと僕は思う。世の男も、もっと自分の中の「オス」に目覚める必要が....(話がそれるので省略)。もうひとつ大事なのは、長い時間会社にいるのはもうヤメレ、という点。会社に長時間いることと仕事をたくさんすることとは無関係。独身も子持ちも、さっさと切り上げてもっと遊びましょう。仕事がいっぱいなら、家のパソコンで続きをするか、朝早く出社してください。制作系の仕事は夜遅いのが当たり前みたいな風潮があるが、それもそろそろやめませんか?広告代理店の方とかも、制作サイドが深夜まで働いているという前提で締切設定しないでいただきたい。18時に原稿が固まって明日にサイトオープンとか、金曜夜にどっさり素材が来て「月曜までね」なんていうのは、もうなしにしよう。だって技術が進歩して生産性が上がれば、余暇時間が増えるはずでしょ本来は。そうならないのは、誰かがズルしてるか、何かが間違ってるのだ。もうひとつ追加すると、子供のいない主婦には、配偶者控除は不要だから廃止すべきだ。この制度自体が、パート主婦が控除額を超えないよう仕事を休むという状況を生み、女性を戦力とみなさないことを助長しているんではないか?【しげた・かつのり】shigeta@amonita.comWebプロデューサー/テクニカルライター、あるいはファイルメーカーPro7の執筆を多数抱えて気が遠くなっているただの凡人。子育てSOHO生活を、心の底から思いっきり楽しんでる。本文で「わが渋谷区」と書いたが、実は世田谷区出身...。もうじき公開される災害もの映画「THE DAY AFTER TOMORROW」が、実は結構楽しみだったりする。映画的には結構B級な雰囲気がするのがいいのだ。そう、僕はアホ映画好き...。・『デイ・アフター・トゥモロー』の公式サイトhttp://www.foxjapan.com/movies/dayaftertomorrow/[有限会社アモニータ]http://www.amonita.com/
 
 
★24
■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト 24少子化の本当の責任者茂田カツノリ───────────────────────────────────前回の「渋谷区が少子化No.1に決定しました」(1529号)について多くのご意見をいただいた。メールをお送り頂いた方に、この場を借りてお礼申し上げます。今回はその続きというか、むしろ本題ともいえる部分のお話しだ。●環境はたしかに良くない。でも...前回、「ジジイ連中が作った社会システムが少子化を作り出した」といった話をした。確かにいまの日本は、子供を持ち、育てようって気になりにくい環境になってしまってると思う。しかし、それはあくまで環境の話である。少子化の直接的な原因は、当たり前だがいま子供を持つであろう世代が、子供を作ってないということだ。念のためだけれど、僕は「子供を持たなきゃダメだ」などと説教を垂れようというつもりはない(僕はとてもとても、他人に説教垂れられるような人間じゃない)。そうじゃなくて、気づいてほしいのだ。たとえばジジイ連中が作った会社なり仕事なりのシステムに疑問を持ち、自分なりにいい仕事をしたいと思って独立したという人は多い。ジジイ世代が作ったシステムに反抗し、自分の考えで進むことにしたわけだ。それと同じで、ジジイ連中が作った価値観、たとえば子育てを女性だけに押しつけたりとか、女性を生産の現場で男性と同等の存在とみないとか、男が育児休暇取りにくいとかいう状況にも、反抗してほしいのだ。ジジイ連中が作った仕組みは、男に都合の良いことが多い。楽な考えだから、うっかりそれに飲み込まれがちだ。でもちゃんと、自分の頭で考えてほしい。子供を持つかどうかっていうことは、まったく個人の自由であり、他人が口を出すべきことではない。そのことは僕もわかっているのだが、自分が子持ちになって良かったという思いがすごく強いので、最近はかなり図々しく「子供を持とうよ」と言っている。それで不快な思いをした方々、すいません。それでもとにかく僕は「子供を持とうよ。楽しいから、騙されたと思ってさあ」と言い続けるので、不快なら耳をふさぐなりケリを入れるなり殴りかかるなり、してください。そして、話はさらに、ぶっ飛ばされそうな方向に進むのだ。●男と女の温度差があるのか?子供を持たない理由は、もちろん人それぞれだ。だけど自分の友達とかの話を総合すると、ある程度の傾向というのは見えてくる。その傾向というのは、女性の多くは、それなりの相手なり環境なりがあれば、子供がほしいと思っているということ。「私は子供はほしくない」と明言する女性というのは、僕はあまり会ったことがない。一方男のほうは、「いやあ、まだ子供はいらない」と明言する人は多い。その「いやあ」の裏には、「まだ稼ぎが悪いから」とか「まだ遊びたいから」「もっと旅行したいから」とか、いろいろあるんだろう。でも根本的に、「子供を持つ」ってことが人生の選択肢の中にあるってことを、そもそも意識すらしてないのではと思える(僕もそうだった)。まあ男なんて自分で産むわけじゃないから実感もないし、そんなもんかもしれないんだけど。しかし、たとえばつき合ってる女性が本当は子供がほしいと思っていて、でも男のほうが子供ほしくないとか稼ぎが悪いとかで子供を持つに至らないような状況があったとしたら、それはその男は悪い。そんな男は、その女性を束縛する権利はない。だから逆に、女性のかたで子供がほしいけど、いまの配偶者や彼氏の稼ぎが悪いとかなら、キッパリ見捨てて新しい相手を捜すべきと思う。人生は短いのだから。もちろん人生そう単純じゃないから、あくまで僕の独り言として聞いてもらえばいいんだけど。ということで、この話は次週に続くのであった。【しげた・かつのり】shigeta@amonita.comWebプロデューサー/テクニカルライター、あるいはファイルメーカーPro7の執筆を多数抱えて気が遠くなっているただの凡人。子育てSOHO生活を、心の底から思いっきり楽しんでる。大きな液晶ディスプレイがほしいな〜と思ってたら、DellでPen4/2.8GHz本体と20インチUXGAで152,000円(税別)っていうセットがあった。買おうかどうしようかとちょっと迷ってたらキャンペーンが終わってしまった。しばらく待ったら再開したのでソッコーで注文したら、その翌日に10,000円引のクーポンが届いた...。なんだかDellのマーケティング戦略との駆け引きをした気分...。しかし注文から到着まで10日もかかるとは知らなかった。まあそのやり方で20年もやってるんだし、注文してから生産するっていうスタイルも十分納得できるから、時間かかってもぜんぜんいいんだけど。店頭に在庫があって持ち帰れるのが当たり前っていう消費者側の感覚こそ、直すべきなのかとも思う。[有限会社アモニータ]http://www.amonita.com/
 
 
★25
■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト 25頑張れ日本の若い男よ茂田カツノリ───────────────────────────────────前回の「少子化の本当の責任者」の続きを書かせていただく。僕は本日6/10で39歳になった。デジクリ読者の年齢層はいろいろだと思うけど、今回は一応、僕より年下で子供はまだいない、っていう男性に向けて書いたつもりだ。●頑張れ日本男児前回までの話をまとめると、子供を持ちにくい環境を作ったのはジジイ世代連中の責任だけれど、その状況を打破できない若い世代の男も、もっと頑張らねばならない、って感じだ。だからそうした若い男たちには、もっともっと「オス」の役割に目覚めてほしいと僕は思ってる。仕事をして金を稼ぐっていうのは、すなわちエサを取ることだ。しっかりエサを取って妻や子供を養うっていう考えは、生き物にとってごく自然だと思う。エサ=お金だけが価値の尺度ではないけれど、必要なぶんのお金くらい稼がなきゃね(僕も稼ぎはあまり良くないので頑張らねば)。しかしエサを取る効率が悪くて、夜も家に帰れないというのも困る。ちゃんと稼いだ上で、早く家に帰ってこなきゃ。男は妊娠も出産も授乳もできないんだから、せめて風呂入れたり哺乳瓶でミルクあげたりは、女性以上にこなしていただきたい。だって自分の子なんだから。中には「いまの会社は給料が安いから、子供は無理」なんて人もときどきいるが、これは困ったものだ。自分の人生は自分で切り開くべきで、稼ぎが悪いのを他人のせいにしてはいけない。もちろんいま稼ぎがよくなかったりで、子供を持ってもちゃんと親としての責任を果たるのだろうかという点は、真剣に考える必要がある。そういうこと考えない人たちが起こすさまざまな事件のニュースを見ると、なおさらそう思う。でも、ある程度稼げるようになったら、ぜひ子供を持つことを検討してほしい。デジタル系のクリエータなお仕事の人なら寝不足にも強いから、赤ん坊の夜泣きなんてへっちゃらだし、独立して家で働くということも、ほかの職種に比べて容易だ。だからそこそこ稼げるようになったなら、次はちょっくら子育てに挑戦してはみませんか?そして、ちゃんとエサも時間も確保し子持ちになったら、もう一つ男としての責任がある。それは女性を母の役割に閉じこめてはいけない、という点だ。子供もある程度の年齢になれば、子育ては一段落。その後の人生も長い。子育てのために一旦社会の生産現場から離れてしまうとしても、その後ちゃんと戻る場所が必要だ。うちのように出産の前後も含めほとんど仕事をし続けるカミさんだと、先の人生を心配する必要はないけれど。子育てしつつ仕事もバリバリするには都心でSOHO構えるのが一番で、そのためには中古マンションがもっとも自分たちらしく生活できる選択であった(リフォームがまだ途中なのだが...)。●とにかく子育ては楽しいんだってば若い世代の男が、周囲から「子供を持ってよかった」という声を聞くことが少ないのも、問題かもしれない。だから僕としても、いかに子育てが楽しいかっていうことを、なるべく多くの人にちゃんと伝えたいのだ。ちゃんとお金を稼ぐのも、質の良い仕事をするのも、いい映画や音楽で感性を磨くのも、すべては「良い親」になるための手段に過ぎなかった、と僕は思っている。子育てっていうのは、それだけ価値があることなんだってば。僕は旅行好きだが、最初の子が産まれてからの約四年は、まったく海外渡航をしていない。子供といる方がずっと楽しく、ここに世界があるのだから、別に旅行なんてしたくないのだ。子供はまだまだ日本の中で見るものだけで十分に新鮮だから、まだ旅行に連れて行く必要はないかな、と思っている。あと一年くらいして下の子もしっかりしてきたら、みんなでどっか行こうかな。もちろん子育ての苦労は多い。公立の保育園にはそう簡単に入れないし、なんとか入れても一人50,000円近くかかるし(高いよ)、子連れで道を歩くと馬鹿野郎がぶつかってくるし、レストランに入ると隣でタバコすうヤツはいるし、公園で遊んでるとキャッチボール始めるヤツはいるし、といった感じだ。仕事だって、やっぱり思い通りには進まない。フリーの僕にとって子ナシのときは24時間が自分の時間であって、その間で仕事をこなせばよかった。それが子供によって時間が決められてしまう部分は、確かにある。でもね、そんなこと全部吹っ飛ばすほど、子育ては本当に楽しいのである。特に赤ん坊時代の一年間は本当に楽しかったなあ。いまももちろん楽しいんだけど、赤ん坊時代はそりゃ特別。ああ、もう二人くらい子供ほしいなあ。これから仕事での地位を作りたいという若い世代の男は、しっかり稼ぎ、しっかり貯蓄もし、しっかり旅もして、人生を学び自分を磨き、そしていい女の人を見つけてください。その先にあるのは、楽しい楽しい“子育て”なのです。あ、それと、もし現時点で明確な目標が見いだせないという人は、まず体を鍛えましょう。僕はそれをしなかったことを40歳を前にしてとても悔やんでいる。まあこれから頑張るけれど。【しげた・かつのり】shigeta@amonita.comWebプロデューサー/テクニカルライター、あるいはファイルメーカーPro7の執筆を多数抱えて気が遠くなっているただの凡人。子育てSOHO生活を、心の底から思いっきり楽しんでる。生き物っていうのは人間の男と女に限らず、どれも興味深いものだ。その中でも奇妙な外見、種類の豊富さで見るものを飽きさせない「ウミウシ」の図鑑が登場した。・本州のウミウシ(本日発売!)/沖縄のウミウシ(7/10発売予定)http://www.rutles.net/どちらも税込2,980円、全国書店および上記URLにて発売中です。[有限会社アモニータ]http://www.amonita.com/
 
 
★26
■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト 26
Dellの20インチ液晶を買いました
 
茂田カツノリ
───────────────────────────────────
僕はずっと大型液晶ディスプレイがほしかったのだが、つい機会を逸してCRT
生活を続けていた。そして先日ようやく、Dellの20インチ液晶『UltraSharp
2001FP HAS』(以下「2001FP」)を買ったので、今回はその使用感をレポート
する。
 
この製品、発売は2003年11月26日だから全然新製品ではないのだが、使い始め
てみたら報告の価値があると思ったから書くことにしたのだ。発売から半年以
上経過したいまでも、同クラスとしての価格競争力は十分にある。そして自腹
で買った僕が書くにはそれなりの意義があるかと……前置きはこのへんで。
 
・Dellのサイト
http://www.dell.com/jp/
 
●1600×1200の液晶ディスプレイがほしかった
 
僕はPowerBook G4をメインマシンにしてて、1280×854という液晶では全然足
りず、MAGの17インチCRTを1280×1024でデュアルディスプレイとして使ってい
た。これは別に不満はなかったが、できれば1600×1200のピクセル数で、なお
かつ20インチくらいのディスプレイがほしくなった(小さい字がそろそろツラ
くなる年頃なのだよ)。
 
仕事場も片づいてきたので、そろそろ買っちゃおうかなとDellのWebサイトを
チェックしたところ、2001FPとPC本体がセットで152,000円(金額はすべて税
別)という特価品があったので、発作的に注文してしまった。
 
2001FPの通常売価が115,000円だから、引き算するとPC本体は37,000円という
ことになるから、こりゃお得だ。それもPentium4/2.8GHzが、である。
 
前にも少し書いたが、サイト上でのキャンペーンセットというのがコロコロと
入れ替わるので、ほしいセットがでるまで待たねばならない。またメールアド
レスを登録して会員になると、割引クーポンや特価品などメリット大だ。
 
●う〜ん、色も思ったよりイイ
 
2001FPの色再現性は、20インチとしては格安な製品だから、正直あまり期待し
てなかった。しかし使ってみると、色は結構イイ。どのくらいイイかを文面で
表現するのは難しいけれど、少なくともPowerBook本体の液晶より相当に上だ
(ノートより上なのは当たり前か)。
 
写真を表示したとき、よりたくさんの色が認識できるかどうかがまず問題にな
る。以前使っていたCRTも仕事で使うためにそこそこ発色の良いものを選んだ
のだが、それよりもDell液晶ははっきり良かった。
 
もちろん、もっと高品質な液晶はたくさんある。僕のように色は二の次でまず
ピクセル数という人には十分にお薦めできるが、写真レタッチをするなら満足
できるレベルの画質かをあらかじめ確認してほしい。
 
入力は普通のVGAとDVI-Dの切り替えと、S-VIDEO、コンポジットの4つが切り替
えできる。そして本体は90度回転でき、縦長表示も可能だ(Macでは別途ソフ
トが必要)。
 
●世界一メーカーの底力
 
Dell製品を買ったのだが、箱を開けてとにかく余計なものが入ってないのにび
っくりした。紙のマニュアルはいっさいなく、必要最低限のセットアップ方法
が書かれた大判の紙と、HTML化されたマニュアルが入ったCD-ROMと、ケーブル
類しかない。
 
それに反してというか、本体側の質感、コネクタのはまり具合とかは、かなり
しっかりした印象であった。安物の周辺機器を買うとコネクタのネジが止まら
ないことも多いが、Dellはそんなことなかった。
 
生産や物流、付属品などで徹底しすぎるほどコストダウンをはかっているが、
製品のクオリティ面では決してケチっていない。う〜ん、これが世界一メーカ
ーの底力か。
 
PC本体も、音が静かで良かった。もっとも僕はWindowsマシンは自作以外持っ
てなかったので、比較できないのだが。
 
●気になった点
 
僕の机はエレクターを組み立ててるので、机の天板よりかなり下がった位置に
ディスプレイを置ける。でも普通の机だと、このモニタは背が高すぎである。
液晶パネルを一番下にしても、机面から液晶下端までで12cmもあるのだ。
 
液晶パネル自体が40cm×30cm強とかなり威圧感があるので、さらに背が高いと
なると、まさに見上げるようである。フラットな机を使っている方は、VESA規
格の液晶アームが必須だと思っておいた方がいい。
 
それと、パソコン画面にS-VHSまたはコンポジットのビデオ画面を重ねる「PIP
(ピクチャー・イン・ピクチャー)」機能があるのだが、これのオンオフが面
倒くさい。オンスクリーンメニューを表示し、PIP機能を選んでと、最低でも
11回ボタンを押さねばならない。PIP画面はPC画面を隠すように上に重なるの
だが、ビデオ入力をオフにしても黒四角は出っぱなしだ。
 
たとえばPIP機能を有効にしたときは、前面ボタンのどれかの組み合わせで一
発オンオフができたりするとありがたいのだが。
 
●パソコンの歴史とDell
 
いまとなっては昔話だが、日本には「パソコン暗黒時代」と呼べる時期があっ
た。NECのPC-9800シリーズが多くのシェアを取っていて、その結果としてハー
ドウェアの価格競争が起こらず、高いマシンを買わざるを得ない状況だった、
あの時期だ。
 
じゃあ他メーカーのPCを買えばいいかっていうと、ソフトがないのだ。いま思
えば、他メーカーも本気でNECの牙城を崩そうという姿勢は見えてこなかった
し、ずいぶんと業界全体に閉塞感があった気がする。
 
その間にアメリカではIBMが中身をいろいろ組み替えられるパソコンを出し、
各社がその互換機を発表しという形で活況だったので、日本からみると相当に
うらやましかった。
 
IBMブランドのマシンは当然かなり高価だったが、その互換機は、特に台湾製
などで相当安価なものもあった。日本でPC-9801の最新機種が本体だけで100万
ちょっとだったとき、香港に行ったら同スペックのマシンが15万で売っててシ
ョックを受けたこともあった。
 
IBM-PC互換機メーカーにもそれぞれ特色があって、たとえばCompaqはIBMより
高性能で高価なマシンを出していた。Compaqが日本に上陸したとき、普通の価
格で売ってるのに、メディアに「格安メーカー」と書かれてたのはヘンな気分
だった。
 
で、多数あるパソコンメーカーの中でも世界でトップシェアを続けるDellの話
である。社長のマイケル・デル氏は、1965年生まれ……げっ僕と同い年……。
1984年つまり19歳のときに、1,000ドルの元手でテキサスにて創業してる。う
へっ、偉いなあすげえなあ。
 
Dellの特長は、徹底した「直販」にある。メーカーが注文を取り、直接届ける
というものだ。いまでもWebから注文が来たら、それから中国・アモイにある
工場で生産を始めて、そして日本に届くっていう形になってる。
 
今回の僕の場合、5月27日に注文して6月1日、つまり5日めに到着となった。こ
のくらいなら、待ったという気もしないし、十分かな。
 
【しげた・かつのり】shigeta@amonita.com
Webプロデューサー/テクニカルライター、あるいはファイルメーカーPro7の
執筆を多数抱えて気が遠くなっているただの凡人。子育てSOHO生活を、心の底
から思いっきり楽しんでる。
ふと思い立って、第2種電気工事士を受験することにした。先日学科試験があ
ったのだが、まったく勉強せず当日をむかえ、午前中に3時間ほど参考書を見
てから試験に臨むという状況に、自分でも呆れる…。そして結果発表はまだだ
が、どうやらパスしてしまった模様……。実技の練習しなきゃ。そして近々や
ってくる大地震のあとは、しばらく電気工事で食っていこうか、と。
 
[有限会社アモニータ]
http://www.amonita.com/
 
 
★27
■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト 27
洗面所がピンクに〜!
 
茂田カツノリ
───────────────────────────────────
うちのムスメに好きな色を聞くと、即「ピンク〜」という答えが返ってくる。
よってうちの洗面所の壁は、先日めでたくショッキングピンクに塗られること
となった。
 
●ペンキを塗ろう!
 
ペンキ塗りというのは、実に楽しい。日曜大工の中でも、力はいらないし怪我
の心配も少ないし(転落には注意!)成果が目に見えるから満足感も大きい。
 
うちも先日、洗面所の壁部分を塗った。カミさんに「色はまかせたから」と言
ったら、まさに純粋なショッキングピンク〜になったのだ。下地はモルタルむ
き出しだったのでシーラーを塗り、その上からローラーでほいほいと塗ってで
きあがり、である。
 
リビングから見ると、廊下のむこうに光るピンクの壁が、とっても目立ってい
る。かなり独創的な内装になりつつある我が家の中でも、この壁はひときわ目
立つことだろう。こういうのを見ると、自分でリフォームしてよかったなあと
思う。
 
日本の住居は壁紙仕上げが多いけれど、ペンキ仕上げのほうが気分で色を変え
られて楽しいと思うんだけどなあ。
 
ペンキには下地づくりが大事だけど、あんまり難しいこと考えないで勢いで塗
っちゃえばいいと思う。仕上がりが多少ヘボかったって、自分でやったことは
誇れることだから。
 
さあ皆さんも、楽しいペンキ塗りをしましょう! 賃貸住まいの人は、急いで
中古マンション買いましょう!
 
・今回ペンキを買った「カラーワークス」
http://www.colorworks.co.jp/
環境に優しいさまざまなペンキを取り扱っている会社。
僕が購入した「HiP」は同社オリジナルの製品で、色数なんと1,488色、ツヤや
質感などのバリエーションも多数ある。用賀にある同社ショールームに行けば、
カラーチャートから色を選んでその場で調合してくれる。
 
●ペンキの安全性は?
 
リフォームするにあたっては、シックハウス症候群についてしっかり考えてお
かねばならない。一年前に改正された建築基準法により、ホルムアルデヒドの
放散量などは規制されたが、そのほかの物質については段階的規制の途中であ
り、法律をクリアしてるから安心とはいえない。
 
ペンキについては、まずラッカーのような有機溶剤を使ったものは全面的に却
下。塗るとき臭いし、揮発物質を吸ったら体に悪いし、乾きが早いからタレで
固まっちゃうと大変だし、道具を洗うのも一苦労だから。
 
ということで必然的に水性になるわけだが、水性だから安全とは限らない。塗
料って「成分:合成樹脂」としか書いてないものがほとんどで、それがどの程
度安全と言えるのか、僕もまだ調べきってない。
 
ただ、少なくともホルムアルデヒドについて、日本のF☆☆☆☆をパスしてい
ることは絶対条件としたい。これはホルムアルデヒド放散量による等級のこと。
F☆☆☆☆はその中の最高ランクで、室内での使用面積を制限されないという
ものだ。その上で、日本ではまだ規制されていないトルエン、キシレン、鉛、
水銀などの有害物質を含まないとされているものを選びたい。
 
前出のHipにしても、同じ会社で扱ってるアメリカの「シャーウィン・ウイリ
アムズ」にしても、当然F☆☆☆☆をパスしている。売り文句としては、「病
院で患者がいるそばでも、赤ちゃんが寝ているところでも平気で塗れる」だが、
今回塗ってみてこれは本当と実感した。もちろん多少の換気は必要だが。
 
ホームセンターで売ってる安いペンキなどは、いまだF☆☆☆☆すらついてな
いものが多く、ちょっと怖くて使えない。
 
ちなみにうちは、天然素材の塗料である「柿渋」にも挑戦した。玄関の床板や
キッチンの棚板に塗って、仕上げはいい感じだ。しかしこの柿渋、ひとつだけ
欠点がある。「ウンコ臭い」(というか銀杏臭い)のだ...。
 
●「ダイソー」恐るべし
 
ペンキ塗りにはいろんな道具が必要だが、そのほとんどが恐怖の100円ショッ
プ「ダイソー」で入手可能だ。ここの品揃えは、本当にびっくりしてしまう。
 
塗装に使うローラーや、養生に使うテープやマスカー(テープとビニールが一
体化した便利モノ)など、かなり専門的なものが手に入る。うちは近所にホー
ムセンターというものがないので、原宿ダイソーの存在が本当にありがたい。
 
余談だが、ダイソーで買ったビスを思いっきり電動ドライバーで回したら、一
発でナメた。ほかのお店で買うネジより、若干柔らかいようである。とはいえ
格安であることに違いはないので、場面を考えて使おう。ちなみにダイソーで
はステンレス製のネジも売っていて、こっちは硬いから大丈夫。
 
・100円ショップ「ダイソー」
http://www.daiso-sangyo.co.jp/
最新商品情報や、全国の店舗所在地などが掲載されている。しかし町田店・船
橋店の2,000坪って...行ってみたい...。しかしこんなお店と競合する立場に
なったら、ひとたまりもないなあ。それと、この値段じゃ納入業者も大変だろ
うなあ。
 
●余談:「日本は高温多湿」はウソ
 
ちょっと話がそれるが、自宅のリフォームにおいていろいろ調べてたときに知
ったことがある。それは「日本は高温多湿」というのが、ほぼウソだというこ
とだ。
 
8月の平均湿度をググっていろいろ調べたのだが、ある統計によると東京は75
%で、ニューヨークの66%、ロサンゼルスの71%よりはたしかに高い。しかし
バンクーバーは77%、ヨーロッパに至ってはロンドン81%、アムステルダム80
%と、数値的には東京より上なのだ。
 
ヨーロッパの冬はもっと多湿だし、もちろんマニラや香港は一年を通じて日本
より高温多湿だから、少なくとも日本が世界的に見て特に高温多湿だというこ
とはない。
 
これって世界的にみて低レベルの住宅しか供給できない住宅業界が、便利な言
い訳として「日本は高温多湿という特殊事情が…」というように利用したとい
うのが実態ではないだろうか。
 
僕自身、いままでこの言葉を特に抵抗もなく受け入れてしまっていた。まった
く世の中、気を抜けないものである。
 
【しげた・かつのり】shigeta@amonita.com
Webプロデューサー/テクニカルライター、あるいはファイルメーカーPro7の
執筆を多数抱えて気が遠くなっているただの凡人。子育てSOHO生活を、心の底
から思いっきり楽しんでる。
いま「目で見る3分シリーズ・FileMaker Pro 7」と「FileMaker関数・スクリ
プト事典[version7対応版]」を執筆中なのだが、まだ書き上がらない。
どなたか執筆が速くなるアクセラレータをご存じの方、教えてください。
 
[有限会社アモニータ]
http://www.amonita.com/