夢の中でも仕事
以前、ミスターTがよくうちに泊まっていた。 ある日、寝ていると、ミスターTの寝言に起こされた。 「だあ〜〜〜めだあ。だめ、だめ。だあ〜めだぞお」 翌朝、「何が駄目やねん?寝言言うてたで」と聞くと、 「仕事だよ。仕事の夢を見てたんだ。いろいろと悩んでんだよお」 翌日、ラーメンを食べて、夜中歩いている時に、ミスターTは仕事帰りのホステスさん達に 「ご苦労様です。今からどうですか?一杯飲んで、疲れを吹き飛ばして下さい」などと、妙なナンパをしていた。 もちろん、結果は惨敗だった。 家に着き、寝つくまで、 「駄目だなあ。最近の子はかてえんだよなあ。だ〜めだよお。もっと心を広く開けなきゃあ。オ〜プンにしなきゃ駄目。だ〜めだぞお」と嘆いていた。通勤電車の中で、経済誌の広告を指さして、 「あれだよお。だ〜めなんだよお。不景気だあ。これで、悩んでたんだよお。経済だな。こんな夢見てたんだよお」
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