主任、それは笑いすぎ
「HKさん。KB淳て知ってますよね?HKさんが経理に居た時、あいつ も経理でしたよね?」 「おう。KBか。あいつは宮川工場に居るんか?」 「いえ。今は大阪のユニチカテキスタイルの経理です」 「あいつ、新入社員の時、大阪の経理やったんや。そん時に一緒に仕事し たわ。それから東京の経理に行って、宮川の経理に行ったんやな。今は大 阪か。そうか。向かいのビルか」 「あいつ、離婚したらしいですよ」 「えっ?離婚?あいつ、結婚してたんか?」 「してたらしいです。人に聞くと、2〜3年前に結婚したらしいです。離 婚したのは、半年ほど前って聞きましたよ」 「なんで離婚しおってん?」 「ははは... 男作って、逃げたそうですよ」 「KBがか?!」 「KBが男作って、どうするんですか!奥さんの方です」 「嫁はんが男作って、逃げたんかあ... ほお...」 「宮川工場に居た時に、奥さんが、昼間は水泳教室に行って、水泳のイン ストラクターと出来ちゃって、夜は焼き鳥屋でバイトして、店員と出来ち ゃっ て、最後は焼き鳥屋の店員と逃げたんですって」 「がははは!!!!!!おう!俺やったら、水泳の先生と逃げるぞ。なん で焼き鳥屋やねん。金持っとんのか?」 「知りませんよ。焼き鳥屋のオーナーじゃなく、店員らしいです。だか ら、そんなに給料は良くないんじゃなですか」 「それやったら、水泳の先生を選ぶぞ。そっちの方がかっこええやんけ。 毎日、焼き鳥食うんか?」 「知りませんよ。他の物も食べるでしょ」 「俺は、焼き鳥好きやけどな。そやけどなあ、今ちゃんよお、毎日は食い たあないわ。たまにでええわ。毎日食ったら、あきるでえ」 「毎日は食わなくていいです。とりあえず、焼き鳥屋の店員し逃げたらし いですよ」 「がははは!!!!!!逃げられたんか。かわいそうなやっちゃなあ。あ いつ、なかなか男前やったから、すぐに次の女出来るでえ」 「男前?KBがですか?」 「おう。俳優みたいな顔しとるからな」 「それって、違う人じゃないですか?KBって、全然男前じゃないです よ」 「え?違ったか?!背がすら〜っと高くて」 「170cmほどです」 「あれ?」 「違う人と勘違いしてるんじゃないですか?」 「あれ?KB?...KBって誰やねん?」 「6〜7年前に大阪の経理に居た同期です」 「KB?ちょっと覚えてないなあ。男前?違ったか?誰やねん?」 「KBです」 「おう。忘れたわ。そやけどな、お前、ちょっとあかんぞ。お前、知らん 奴の不幸を笑ったらあかんわ。かわいそうやないか」 「僕は笑ってません。笑ったのHKさんです」 「だけどな、お前、気つけろよ。知らん奴のこと笑うのは良くないぞ」 「知ってる奴です」 「俺は知らんぞ」 「忘れたんですね、KB。嫁さんが焼き鳥屋の店員と逃げたんです」 「がははは!!!!!!」 「笑ってるじゃないですか!」 「おもろいやんけ」
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