女性管理職の影響 その2

喫煙所に行った。HKさんと一服した。
「暑いのお。なんでかなあ?」
「もう夏ですかねえ」
「おう。そろそろやな」
「早く泳ぎに行きたいです。まだ海は入れないですかね?」
「まだやろ。関西は海開きが遅いわ。ハワイとかはどうかなあ?そろそろ
海開きするんちゃうか?ちょっと早いか?」
「え?ハワイ?」
「お前、泳ぐの好きか?」
「気持ちいいですからね。先祖代々好きなんですよ」
「なんや?!先祖も泳いでたんか?海賊か?」
「先祖が海賊なのはHKさんのほうですやん。うちの先祖は、水任流って
古式泳法を考えたんです」
「ほお。どんなんやねん?」
「背中に鉄砲背負って、火薬を濡らさないように背中を出して泳ぐんで
す」
「もぐんのか」
「もぐったら、火薬濡れます。もぐらないです」
「なんでやねん?最近の若い人、もぐったりしてるやん。沖縄とかで。お
前、あんなんはせえへんのか?」
「スキューバですね。しないです」
「最近の若い人はもぐったり、いろいろしてるなあ。ああいうのは苦手や
な。俺、水泳も駄目だし、スキーも駄目。歩くの好きや。歩いて歩いて、
はっちゃんや」 
「歩くのは体にいいですね」
「おっ!I氏ちゃん!あれ見てみ」
「なんです?」
「×÷さん。お尻大きいのお。ばあ〜〜〜んっ!て感じやんけ。あんなん
びっくりするでえ。いきなり目の前にあんなお尻出されてみいな、絶対び
っくりするでえ。思えへんか?」
「そうですかね...」
「だけど、俺、どっちかと言うと、痩せてるより、ちょっとポチャッとし
た方がいいねん。だって、痩せてたら、固そうやん。骨出てて、当たった
痛いで。ポチャッとしてる方がいいわ」
「そうですか」
「だけど、お前、気つけろよ。『あなた、お尻大きいですねえ』なんて言
えへんで。セクハラになるんや。『そんなこと言ったら、セクハラです
よ』って怒られるで。気つけなあかんぞ」 
「言いませんよ」
「だけど、言葉も気つけなあかんな」
「時代が変わったんですかね?」
「ちゃうちゃう」
「なんでですか?」
「女性の管理職が増えたからや」
「え?」
「ああ〜〜〜、何かいいこと無いかねえ」

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