周りに注意
商談が済み、喫煙所に一服しに行った。HKさんの方も商談が済み、煙草 をふかしに来た。 「ああ〜〜〜... やってしもた」 「どうしたんですか?」 「気付かんかったんや。¥&運送が来てたんやな」 「ええ。HKさんの隣の商談席に居ました。課長と話してましたよ」 「おう。気付かんかったんや。俺と中央倉庫で話してた横に居たんやな。 俺、気付かんかったからな、『¥&運送はあきまへんわ!』ってでっかい 声で言うてたんや」 「ははは。聞こえてましたよ」 「お前の席まで聞こえてたか。しまったなあ。¥&にも聞こえとるいうこ とやな。やってしもたなあ。これからは気つけよ。商談中も、たまに立ち 上がって、誰が来てるか確認せなあかんな」 「ははは。そこまでしなくとも」 「あかんあかん。最低でも、10分おきに立ち上がって、周りを調べなあ かん。今ちゃんもそおせえって。危ないぞ」 「そうですね」 今、HKさんは取引先と商談しています。 アイデアマンであると同時に行動派のHKさん、さっきからたまに立ち上 がっている。 その前で取引先さんは目を見開いている。
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