部長とのやりとり
「HK君。今度の宇治工場での打合せだけどなあ、何時までに行けばいい んだ?」 「部長。15時までに入ればいいです」 「15時?そんな早いのか?まいったなあ。昼にオージーさん(化学品商 社)とアポが入ってんだよ。昼にオージーさんが来て会食なんだよ」 「おじいさんが来るんでっか?奥さんの方でっか?結構ええ歳でしょう ?」 「おじいさんじゃないよ。オージーさんだ。オージーだよ、オージー」 「部長の方でっか?おいくつぐらいでんの?」 「親父じゃないよ。オージーだよ。もう何言ってんだよ」 「おじいさん?!おじいさん生きてんでっか?!え?え?部長のお父さん のお父さんでっか?お母さんのお父さんでっか?どっちにしても、ごっつ ええ歳でしょ?」 「そんなもん生きてねえよ!」 「え?部長のお父さんでっか?」 「なんでじじい呼ばなきゃなんねえんだ?!オージーだよ!オージー!化 学品の商社だよ。KD君が副原料買ってるだろ」 「部長。呼びましたか?」 「いや。すまん。KD君。呼んでない。HK君。宇治だけどなあ、オージ ーが来るからよお、ちょっと時間ずらせないか?」 「おじいさん、その日やないとあかんのですか?」 「おじいさんは来ないの!オージー!事業部長が来るんだよ。時間は変え れないんだよ」 「13時に出たら、15時に間に合いまっせ」 「...なんだ 間に合うのか」 「そやから、おじいさんには、申し訳ないけど、13時までに帰ってもら いはったら、どうでっか?」 「おじいさんは来ない!オージーって言ってるだろ!KD君の取引先のオ ージー!」 「呼びましたか?」 「呼んでないよ!KD君!」
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