ビジネスマンの鏡

分社。2度目の分社。
第一弾は、短繊維部隊、生産部隊の分社。
そして、今日発表された第二弾。合繊部隊の分社。
この第二段で黒字化出来ない場合は、第三弾として、我々管理部門の大胆
なリストラが予定されている。我々は、どこかよそに放り出されるよう
だ。
部署の誰もがため息をつき息消沈している中、
「きゃははは!!!」
振り向くと、若TKお嬢ちゃんが資材のshadowさんと遊んでる。
この女性二人は、前回の分社発表時も、なぜか楽しそうだった。
「I氏さん」
若TKお嬢ちゃんが寄ってきた。
「おもち食べないですか?さっき、I氏さんの取引先の人が持ってきてく
れたんです。美味しいですよ」
「え?あ、いや... 僕、ちょっと歯の調子悪いんで...」
「そうなんですかあ... 美味しいのに」
部署の人達は、皆、「この先どうなんねん?」、「俺らどうなんねん?」
そんな言葉を耳にしていると、非常に悲壮な気分になってきた。
「きゃははは!!!shadowさん!もう!」
振り向くと、お嬢ちゃんは、またもやshadowさんと遊んでいる。
以前から気になっていたのだが、この女性二人は、何か深刻な話がある
と、非常に楽しそうに遊ぶ。
会社から何か深刻な発表があると、他の人達は、仕事を放り出し、「どう
なるんや?」といった話をし合う。
すると、この二人、おそらく仕事をしなくていいのだと考えるのか、急に
楽しそうにじゃれ合う。しかも、発表の内容と関連の無い話題で。
逆境を活かす!
まさにビジネスマンの鏡である。
そういう私も遊んでいる。

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